ジーピーオンラインのおおしろです!
ブログやサイトに海外からのアクセスがあった場合、海外向けの内容でない限りは、なぜアクセスがあったのか疑問に感じることも多いものです。場合によっては不正アクセスなどの悪質なケースも考えられるため、海外からのアクセスが増えたときなどは、アクセス解析などを参照したうえで早めに対処をおこなっておくことが大切です。そこで今回は、海外からのアクセスがある理由や原因を紹介しつつ、各アクセス解析ツールの使い方などを解説していきます。
※この記事は一部ユニバーサルアナリティクス(UA)を前提に解説しています。
GA4の内容へ更新されるまで、しばらくお待ちください。
GA4の記事一覧へ
もくじ
- 海外からのアクセスとは
- なぜ海外からのアクセスがあったのか
- 海外からのアクセス解析
- WordPress
- Googleアナリティクス
- はてなブログ
- 海外からのアクセスを増やす方法
- まとめ
海外からのアクセスとは
海外からのアクセスと認識されるのには、主に以下の5つの要因が関係していると考えられます。
- データセーバー
- プロキシ
- VPN
- 海外SIM
- GPS
データセーバーをオンにした状態でブラウザを使用すると、日本からであるのにも関わらず海外からアクセスしたものと見なされる傾向にあります。データセーバーは通信量をセーブするために、一度海外のGoogleのサーバーを経由し通信データの圧縮をおこないます。この仕組みが影響し、アクセスを海外からのものと認識するパターンがあります。
また、プロキシを使用している場合も同様です。海外のプロキシサーバーを中継することでIPアドレスが海外のものになり、海外からのアクセスと判断されてしまいます。さらに、仮想の専用回線であるVPN使用時にも同じことがいえます。VPNによっては海外のサーバーを通すことになるため、結果として海外IPアドレスになり、外国からアクセスがあったと認識されてしまうのです。
加えて、スマホやタブレットなどの端末に使用されるSIMカードが海外製のものであれば、国内からアクセスしていても海外からと見なされるパターンも多く見られます。そしてその他のケースとしては、GPSをオフにした状態でのアクセスが挙げられますが、これが海外からのアクセスと判断されるのは「位置情報不明=海外の可能性」とアクセス解析が認識するためです。
なぜ海外からのアクセスがあったのか
海外からサイトへのアクセスがあった場合、理由・背景は以下のようなことが考えられます。
- VPNやプロキシサーバーなどの影響
- クローラー
- スパム
前項でも触れたとおり、海外からのアクセスがあるときは、実際には日本からのアクセスであるにも関わらず、プロキシやVPNが使用する海外サーバーの影響により、IPアドレスが外国のものとなることで海外からのアクセスと見なされているケースがあります。
また、各検索エンジンなどが使用するクローラー(ボット)が、サイトを訪問しているケースも考えられるでしょう。クローラーは自動的にサイトやブログを訪問するシステムのことで、情報を収集することで検索結果にサイトを反映していきます。
そして特に注意したいのは、海外からのアクセスが急増したときのケースです。この場合、急増の理由はスパムが考えられます。サイトへのアクセスが急増すれば、アクセス解析した際にはどのようなサイトから訪問があったのか確認することがほとんどでしょう。このときリファラでリンク元のページにアクセスすると、最悪の場合ウイルス感染などのリスクを冒すことになる可能性があります。つまり第三者がリファラスパム目的でアクセスを急増させている可能性があるため、海外からのアクセスが急に増加したときは安易にリンク元を開かないよう注意が必要です。
海外からのアクセス解析
海外からのアクセスを解析するには、ご利用中のサービスによって方法が異なります。ここではWordPressプラグイン、Googleアナリティクス、はてなブログについてそれぞれご説明します。
WordPress
WordPressは世界的シェアを誇るCMSです。WordPressを使用してアクセス解析をおこなう場合のメリットやデメリット、アクセス解析の方法、海外からのアクセスを拒否する方法は以下のとおりです。
メリット
WordPressにおけるアクセス解析やアクセス拒否のメリットは、プラグインを使用することで簡単に実践できる点です。アクセス解析の機能を持つプラグイン、海外からのアクセス拒否の設定が可能なプラグインをそれぞれ導入して使用すれば、WordPress内でアクセス解析・アクセス拒否設定をおこなうことができます。サイトの管理・編集とともにアクセス解析や海外からのアクセス拒否設定も済ませることができるという利便性が大きなメリットとなります。Googleアナリティクスなどの専門的なアクセス解析ツールと比べると、初心者でも解析内容を理解しやすいのも利点として感じられるでしょう。
デメリット
WordPressにおけるアクセス解析やアクセス拒否のデメリットとして、プラグインによるアクセス解析は、Googleアナリティクスなどと比べるとデータの詳細性に欠けるという点が挙げられます。WordPressでプラグインを使用すれば初心者でも管理画面から簡単にアクセスデータを見ることができますが、その分、より専門的なデータ解析・分析をおこないたいときは、プラグインのみでは物足りなさを感じるのは確かです。
とはいえ、どのページどれだけのアクセスがあったのかなどの基本データは十分参照できるため、サイト運営が初期段階の人、アクセス解析に関して知識・経験が乏しい初心者などは、WordPressのプラグインによるアクセス解析のみで基本的に問題ありません。プラグインによるアクセス解析は、初心者向けの方法としては最適と考えられます。
アクセス解析方法
まずはプラグインの導入をおこなっていきましょう。WordPressのプラグインは有名なものからコアなものまで非常に多くのものが配布されており、WordPressで海外からのアクセス解析をおこなう場合は、基本的にメジャーなプラグインを導入するのがおすすめです。有名なプラグインには、一例としては以下のものがあります。
- Jetpack
- WP Statistics
Jetpackで海外からのアクセスを解析するときは、以下の手順でおこないます。
1.プラグイン検索画面からJetpack を検索
2.Jetpack をインストールし、有効化する
3.管理画面のJetpack のメニューから設定のページへ飛ぶ
4.アカウント設定後に「フリープラン」を選択する
5.48時間のビュー数の表を表示の項目をオンにする
6.設定が完了したらJetpack のホーム画面から統計情報を見る
2つ目のWP Statisticsを使用する場合は、以下の手順で解析をおこないます。
1.プラグイン検索画面からWP Statisticsを検索
2.WP Statisticsをインストールし、有効化する
3.管理画面のWP Statisticsのメニューから統計情報を見る(WP Statisticsは特に設定をおこなうことなく、解析が可能)
4.国や都市の名前を表示させたい場合は設定から外部の項目を開く
5.GeoIP collectionとGeoIP Cityの有効化にチェックを入れる
ダッシュボードからJetpackのメニューを押下してアクセス解析画面を開きます。すると直近48時間のアクセス数を棒グラフで確認することができます。さらに棒グラフの下では、1日の最高アクセス数やトータルアクセス数、コメント数の数値を確認することが可能です。
さらに下部にあるのはリファラの項目で、GoogleやYahoo!、SNSなどのリファラの一覧を確認できます。人気の投稿とページの項目ではアクセス数の多いページとそのアクセス数を、クリック数ではサイト内におけるどのリンクがどれだけクリックされたのかのデータを確認できるようになっています。
海外からのアクセスを拒否する方法
WordPressで海外からのアクセスを拒否したいときは、同じくプラグインを使用します。海外からのアクセス拒否に効果的なプラグインは「IP Geo Block」です。拒否の設定は以下の手順でおこないます。
1.プラグイン検索画面からIP Geo Blockを検索
2.IP Geo Block をインストールし、有効化する
3.管理画面からIP Geo Blockの設定画面を開く
4.国コードのホワイトリストに「JP」と入っていることを確認する
5.初期設定で日本からのみアクセスできるように設定されているのを確認する
Googleアナリティクス
GoogleアナリティクスとはGoogleから提供されているアクセス解析ツールで、個人、企業を問わず多くのウェブメディアで導入されています。Googleアナリティクスでアクセス解析をおこなうメリットやデメリット、アクセス解析の方法は以下のとおりです。
メリット
Googleアナリティクスで海外・国内のアクセス解析をおこなうメリットは、無料にもかかわらず詳細かつ膨大なデータを参照することができるという点です。アクセス解析ツールにはさまざまなものがありますが、Googleアナリティクスを使用しアクセス解析をおこなっている企業・個人は世界的に多く、Googleアカウントを用意しタグの埋め込みをおこなえば無料(※データ量上限あり)で導入できるのがポイントです。Webサイト運営において、まさに必要不可欠のツールといっても過言ではないでしょう。
デメリット
Googleアナリティクスのデメリットとしては、初心者には操作が分かりにくいことが挙げられます。専門用語も多く登場するため、要領をつかむまでには時間がかかり、知識もそれなりに必要とします。高機能ゆえに使いにくいと感じる人は、前項のWordPressのプラグインなどを使用してアクセス解析を完結させている場合もあります。アクセスデータを詳しく調べるなら、Googleアナリティクスは必須のツールといえます。ハードルの高さを感じたときはWordPressプラグインなどを使用しつつ、最終的にはGoogleアナリティクスに移行していくことを視野に入れましょう。
アクセス解析方法
Googleアナリティクスを使用して海外からのアクセスを確かめるときは、ユーザーの項目から地域を選び、さらに地域を選択することでレポートを参照できます。
するとアクセスの多い地域が表示され、日本向けのサイトであればトップに「Japan」と表示されるのがわかるはずです。ここで、海外からのアクセスが確認されている場合は、日本の下に国ごとにセッション数が表示される仕組みになっています。
海外アクセスの計測を除外する方法
アクセスを拒否することはできませんが、Googleアナリティクスでは海外からのアクセスに関して“計測から除外”することは可能です。管理画面のフィルタの項目から、以下の手順で設定をおこないます。
1.管理画面を開く
2.フィルタを追加
3.フィルタの名前を入力する
(名前はどんなものでも可。「海外からのアクセス拒否」などわかりやすいものをつけておくのがおすすめ)
4.フィルタの種類はカスタムを選択する
5.「一致」の項目にチェックを入れる
6.フィルタフィールドから国を選択する
7.フィルタパターンに「Japan」を入力する
8.「このフィルタを確認する」押す
9.保存する
はてなブログ
はてなブログは無料で利用できるブログサービスで、サイト制作の知識がない人でも本格的なサイト運営ができることで人気があります。はてなブログでアクセス解析をおこなうメリットやデメリット、アクセス解析の方法、海外からのアクセスを拒否する方法は以下のとおりです。
メリット
はてなブログでアクセス解析をおこなうメリットは、はてなブログの管理画面の中で、ブログ編集や管理とともに、解析も併せておこなえるという手軽さにあります。WordPressプラグインと同じように、ブログ更新や編集と一緒にアクセスのデータを参照できるため、別ツールを見ながら管理をおこなうといった煩わしさを感じないのがポイントです。また、複雑な設定なども必要ないため、難易度の高いアクセス解析ツールを扱うことに自信がない人もメリットを感じられるでしょう。
デメリット
はてなブログによるアクセス解析のデメリットは、WordPressプラグインと同様に、詳細データを確認できないという点です。Googleアナリティクスや有料のアクセス解析ツールと比べると、はてなブログのアクセス解析ツールはあくまでブログシステムに付随するツールになるため、簡易的で初心者向けといった特徴が目立ちます。また、はてなブログのアクセス解析では、ユーザーの地域などの属性も調べることはできません。よって、例えばアクセスが急増したときなども、それが海外からのアクセスなのか詳細を確認することはできず、アクセス解析画面には単純に急増しアクセスの数値のみが表示されます。
このためはてなブログでブログを運営している人は、初期段階では、はてなブログのアクセス解析ツールのみで問題はないでしょう。しかし海外からのアクセスなどを含めた詳細のアクセスデータを参照することはできないため、いずれは専門的なアクセス解析ツールに移行していくことが賢明といえます。
アクセス解析方法
はてなブログでアクセス解析をおこなう場合は、管理画面からアクセス解析画面を開きます。するとPV数やリンク元、アクセスの多いページなどが表示されるのがわかります。「最近のアクセス傾向」の項目からは、直近1,000件のアクセスデータから、リンク元や検索エンジン、SNSが表示される仕組みです。
海外アクセスの計測を除外する方法
はてなブログでは海外からのアクセスを拒否する方法はありません。ですが、Googleアナリティクスを導入したうえでアクセスの除外設定をおこなうことは可能です。以下の手順で導入と設定をおこなっていきましょう。
1.Googleアナリティクスの公式ページから「無料で設定」を押す
2.アカウント名を入力する(名前は自由。サイト名や企業名などをつけておくとわかりやすい)
3.測定対象から「ウェブ」を選択する
4.Webサイト(はてなブログの名前)を入力する
5.はてなブログのURLを入力する
6.レポートのタイムゾーンから日本を選択する
7.利用規約に同意し、トラッキングIDをコピーする
8.はてなブログの設定を開き、詳細設定の項目に飛ぶ
9.ページ下部にある「Googleアナリティクスの埋め込み」にトラッキングIDを貼り付ける
ここまで設定が終了したら、後は前項のGoogleアナリティクスで海外からのアクセスを拒否する手順と同じパターンで、フィルタの設定をおこなっていきます。
海外からのアクセスを増やす方法
ここまでは海外からのアクセスを解析する方法や拒否する方法について確認しましたが、逆に海外からのアクセスを増やしたいという場合もあるでしょう。そこでこの章では海外からのアクセスを増やす方法について見ていきます。
観光情報や移住情報、日本独自の文化の情報など、外国人に需要のある情報を掲載している場合は、総合的なアクセスアップにつながるため、国内だけでなく海外からのアクセスを増やすことにはメリットがあると考えられます。また、それ以外の情報サイトの場合でも、海外からのアクセスも含めた総合的なアクセスアップを狙いたい場合は、以下の方法が有効といえるでしょう
- アクセスアップを狙いたい地域の言語で書かれたページを用意する
- ブラウザの翻訳機能で翻訳しやすいよう、難しい表現は避ける
以上のような方法を実践してWebサイトやブログの内容を充実させれば、海外からのアクセスアップにつながる可能性は高いといえます。日本人だけでなく外国人にも需要の高い情報を掲載している場合は、以上の方法を意識して、まずはサイト・ブログの内容を充実させていきましょう。
まとめ
海外からのアクセスがあった場合、その多くは、VPNやプロキシなどの使用が原因と考えられるため、実際には国内からのアクセスであることがほとんどです。ただ、海外からのアクセスが急増した場合などは、不正アクセスやリファラスパムなどのリスクが高まるため、アクセス解析ツールなどを使用して海外からのアクセス制限をかけるなどの対策が必要となります。各アクセス解析ツールの使い方をチェックしたうえで、海外からのアクセスへの対策を強化していきましょう。
WRITERおおしろ 広報
Webサイトの解析や広告運用など、Webマーケティングに関する記事を執筆していきます。