ジーピーオンラインのおおしろです!
アクセス解析でデータを調べる際に、リンク元・参照元といったデータに疑問を感じたことがある人は多いのではないでしょうか。特にリンク元が不明だったり、不確かなサイトからの流入が急増していたりなど、リンク元について知る際には分からないことも多いものです。そこで今回は、アクセス解析におけるリンク元の重要性を解説しつつ、リンク元が不明になる要因を紹介していきます。
アクセス解析におけるリンク元の重要性
アクセス解析でデータを参照する際に、リンク元のデータを調べることには以下のような重要性があると考えられます。
- 対象のページにどんなサイト・メディアからアクセスがあったか分かる
- 対象のページがどのように紹介されているのか分かる
このようなデータをチェックすることは、ページやサイト全体の需要をつかみ、最終的にはアクセスアップにつなげることに有効といえます。
具体的な例を挙げると、おすすめのノートパソコン」を紹介するページのアクセス解析をおこない、リンク元を調べたとしましょう。リンク元に外部のメディアURLがあり、そのページに飛んでみれば、そのおすすめのノートパソコンのページへのようなかたちでリンクが貼られているのかが分かります。
このときそのサイト運営者などが「このおすすめ一覧は分かりやすい」と紹介していれば、その意見をもとにページの情報をさらに充実させることができるでしょう。また、そのリンク元のサイトがビジネスマンに受けそうなサイトだった場合は、つまりリンクを貼ってもらったおすすめのノートパソコンのページはビジネスマンに受ける内容であることが分かります。
そういった需要の詳細が分かれば、ビジネスマン向けにさらに内容を充実させていくこともできますし、逆にビジネスマン向けと意図していなかった場合は、本来意図していた層に受けるように内容を変更することもできるでしょう。
リンク元のアクセス解析で分かること
リンク元のアクセス解析では、主に以下のようなことを調べることができます。
- サイト・ブログを訪れた人が使っている検索エンジン
- サイト・ブログが紹介されている外部サイト・メディア
- サイト・ブログが紹介されているSNS
- それぞれのアクセスが具体的にどれだけあったか
- それぞれのアクセスは全体の何%になるか
リンク元を実際に見ると分かりますが、ほとんどの場合、リンク元の多くはGoogleなどの検索エンジンです。しかし検索エンジンに対して外部メディアなどからの流入(被リンク)が増えると、そのサイトは「人に紹介したくなる良質なコンテンツ」であることが分かります。
このためサイト・ブログ運営においては、リンク元のアクセス解析を参照したうえで、いかに被リンクの数を充実させていくかというポイントが重要な鍵となります。
アクセス数が急に増える理由
アクセス数が急増した場合は、主に以下の5つの理由が関係している可能性があります。
- 検索順位の変動
- 広告強化の影響
- 時期的なもの
- SNSでの拡散
- スパム
Googleなどの検索エンジンは、随時、検索順位の見直しをおこなっています。そのため特定キーワードにおける検索結果の中で、サイト内の特定のページが良質なコンテンツと判断されれば、検索順位が跳ね上がることも珍しいことではありません。
また、企業サイトであれば広告の強化によって、アクセスが急増するパターンも多いです。テレビCMを打ち出した後や番組での紹介後などは、その商品ページにアクセスが集中しサーバーがダウンすることも多々あります。また、商品の需要は時期的なものにもよって左右されるため、季節やタイミングの関係で、アクセスが増えることも多いでしょう。
そしてSNS時代といわれる現代においては、たまたまSNSで記事や商品が拡散されたことで、アクセスが急増することも多いため、アクセス数が跳ね上がったときはSNSからの流入が増えている可能性が考えられます。
ただ、注意したいのはスパムです。リンク元のアクセス解析からページにアクセスさせることを目的として、不正なページからのアクセスを急増させることをリファラスパムといいます。リファラスパムは、Googleアナリティクスなどでフィルタリングの設定をおこなうことで、しっかりと対策していくことが大切です。
アメブロのアクセス解析
アメブロのアクセス解析でリンク元を調べる際には、以下の手順でアクセス解析画面を開きます。
- ブログ管理の画面から「アクセス解析」をクリックする
- リンク元を見る
- さらに詳しく見たいときは「詳しく見る」をクリックする
リンク元にはさまざまなURLが並んでおり、「www.google.co.jp」、「www.google.com」など似たようなものがありますが、「google」や「yahoo」、「bing」などと記載があれば基本的に検索流入であることが分かります。
アメブロで多いリンク元は以下のようなものがあります。
- Amebaアプリ
- ameblo.jp(Web版のアメブロ)
- www.google.co.jp(Google)
- www.google.com(Google)
- www.bing.com(Bing)
- yahoo.co.jp(Yahoo!)
- t.co(Twitter)
- www.facebook.com(Facebook)
- search.smt.docomo.ne.jp(ドコモ)
- sp-web.search.auone.jp(au)
アメブロでアクセスアップを目指すには、やはり良質な記事として、見た人が拡散したくなる内容を充実させることが重要になってきます。また、SNSでアメブロ更新を発信している人は、フォロワーを増やすことなども対策の一つとして大事になってくるでしょう。
YouTubeのアクセス解析
YouTubeでリンク元のアクセス解析をおこなうには、以下の手順で進めていきます。
- YouTubeからクリエイターツールを開く
- クリエイターツールからアナリティクスを開く
- トラフィックソースを開く
このトラフィックソースは、対象の動画にユーザーがアクセスした場合、どこからの流入になるのかを調べることができます。YouTubeのアクセスとて多いリンク元・トラフィックソースは、以下のものが挙げられます。
- ブラウジング機能(あなたへのおすすめ)
- 関連動画
- YouTube検索
- チャンネルページ
- 外部(Google、Yahoo!などの検索エンジン)
動画の再生数アップには、このようにトラフィックソースを見てユーザーの動向をつかむ必要があります。例えば関連動画は流入経路として期待したいポイントですが、あまり関連動画からの流入が見られない場合は、タグを見直すなどの工夫が必要となります。
リンク元が不明の場合
リンク元が不明の場合は、以下のケースが関係していると考えられます。
- URLの直接入力
- ブックマークからのアクセス
- スマホアプリからのアクセス
- QRコードからの流入
- メール内のリンクからのアクセス
- SSL対応サイトから対応していないサイトへのアクセス
- ユーザーによる設定
- リダイレクトによるアクセス
リンク元のアクセス解析をおこなっても、リンク元が具体的にどこなのか判別できない場合があります。このときはなぜ「不明」や「その他」とカテゴライズされるのか、要因を詳しくチェックしておくことで、アクセス解析への理解を深めることができます。
URLの直接入力
対象のページのURLを訪問者が知っていた場合は、直接入力したことで、リンク元が不明と判別されることがあります。しかしこのケースは、全体のセッションに対してごくわずかとなるため、具体的にどれだけの人が直接入力によってページを訪問したのかは分からないでしょう。自分自身で普段からWebサイトを閲覧したりYouTubeを視聴したりしていれば分かることですが、直接URLを入力・コピー&ペーストして、特定のページに飛ぶことは極めてまれだからです。
Googleアナリティクスの場合は、リンク元が不明もしくは存在しない場合「direct/none」と表示されますが、実際に直接入力によってリンク元がない場合は、「direct/none」の中でも少数になるでしょう。また、開設したばかりのサイトでは全セッション数も少なく直接URLを入力してアクセスしてくる人もいないと考えられるため、「direct/none」と表示されていた場合は、リンク元が不明なことには別の要因があると考えられます。
ブックマークからのアクセス
ブックマーク・お気に入りに対象のページをユーザーが入れていた場合も、リンク元は存在しないことになります。理屈としては、前項のURL直接入力と同じで、直接ページに飛んでいるため、どこかのリンクを押して訪問してきたわけではないことが分かります。
数としては、URL直接入力よりは、ブックマークの方が流入数は多くなるでしょう。そのためサイト・ブログ運営を長くおこなっている場合は、「direct/none」はブックマークと判断しても基本的には問題ありません。ただ、URL直接入力と同じく、サイトの運営を始めて間もない場合は、ブックマークにより流入があるとは考えにくいため、「direct/none」と表示されるのには別の要因が考えられるでしょう。
スマホアプリからのアクセス
スマホアプリからのアクセスは、アクセス解析ツールの仕様上、リンクを経由したアクセスであるにもかかわらず、リンク元が不明と判断されるケースがあります。これはGoogleアナリティクスなどのアクセス解析ツールが、スマホアプリを「ブラウザを経由しないその他のアクセス」とまとめてカテゴライズしてしまう特性があるためです。
特に注意すべきはLINEやメールアプリです。LINEやメールのアプリは、URLをタップしたアクセスであっても、「LINE」や「Outlook」などとリンク元に記載されることはないのです。同じスマホアプリであっても、TwitterやFacebookは「ソーシャル」としてカテゴライズされるものの、LINEやメール、その他のスマホアプリからアクセスがあった場合は、残念ながら「direct/none」と表示されてしまう特徴があります。
QRコードからの流入
QRコードもURL直接入力やブックマークと同じく、ブラウザを経由したアクセスではないと判断されるため、アクセス解析には詳細が記載されません。リンク元不明として扱われることが多いのが基本です。
例えば企業などは、チラシや名刺などを通して、サイト・ブログへの集客をおこなうことも多くなるでしょう。そのためチラシを配布後などは、QRコードからの流入でアクセスが急増する可能性もあります。その場合リンク元は不明として判別されるため、リンク元不明のアクセスが増加した場合は、オフラインでの広告・キャンペーン強化などの要因も考えておきましょう。
メール内のリンクからのアクセス
メール内のリンクからのアクセスも、上のスマホアプリと同様に、リンク元不明と判断されるパターンがあります。これは、アクセス解析ツールがブラウザを経由しているかどうかをチェックしているためです。
そのため同じメール内のリンクであっても、GmailやYahoo!メールなどのメールをブラウザ上で使用し、そのメール内にあるリンクからアクセスした場合は、リンク元不明とは扱われません。しかしOutlookやGmailアプリ、Yahoo!メールアプリなど、メールアプリを使用している場合は、リンク元は判別されないのが特徴です。
したがって、メールマガジンなどで集客をおこなった際、リンク元不明のアクセスが増えたときは、メールアプリからのアクセスが増えていることが要因として考えられるでしょう。スマホが普及した今では、メールアプリからの直接流入も少なくありません。
SSL対応サイトから対応していないサイトへのアクセス
運営している自社サイトのSSL化が済んでいないと、SSL化済みのサイトからアクセスがあった際に、リンク元不明として判別されるケースもあるため注意が必要です。これは、セキュリティ面を考慮し、安全でないサイトにユーザーの情報が流れないようにするためのアクセス解析ツールの仕様になります。
個人情報保護が重視される昨今では、多くのサイトがSSL化によってユーザーの情報保護・暗号化をおこなっています。そのためアクセス解析ツールは、SSL化されていないサイトは危険と判断し、リンク元があるのにもかかわらず、あえて情報を表示しない=リンク元不明と判断することがあるのです。このため自社サイトのSSL化が全ページで完了していない場合は、ユーザーの流入経路をしっかりと把握するためにも、早いうちにSSL化を進める必要があるといえます。
ユーザーによる設定
サイトに訪問してきたユーザーのセキュリティソフトやブラウザの設定により、リンク元不明と判別されるパターンもあります。Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールは、ユーザーのCookieを参照することでリンク元をチェックしていきます。しかし、このときユーザーがセキュリティソフトなどで強固なセキュリティ設定をしていれば、アクセス解析ツールに自分の情報を開示しないようにすることも可能となります。この場合、当然ながらアクセス解析ツールはユーザーの情報を見ることはできなくなるため、リンク元は不明として判別されます。そこまで多いケースではありませんが、ユーザー側の設定であえてリンク元などの情報を開示しないようにしていることもあるということは、知識として覚えておくと良いでしょう。
リダイレクトによるアクセス
リダイレクトによるアクセスの場合も、アクセス解析ツールの仕様上、結果として「direct/none」というデータとしてカウントされてしまうことがあります。ページのURL変更などによって設定されるリダイレクトは、本来、ユーザーがアクセスしようとしたページとは別のページに強制的に飛ばすことです。そのためリダイレクトの処理が働くと、AというサイトからBというページに入ろうとして、結果としてCに転送されるというA→B→Cというページ遷移が起こります。するとアクセス解析ツールはこのページ遷移を正常なアクセスとして判断することができなくなることがあり、結果としてリンク元不明と判別することが出てくるということです。
まとめ
アクセス解析によってリンク元・参照元を調べることは、どのようなサイトから遷移し、どのような人が自社ページを見ているのか分析するうえで非常に役立ちます。サイトや動画のアクセスアップにつながる大きなヒントを得られる可能性は高いです。リンク元の重要性をチェックしたうえで、効果的なWeb集客を意識していきましょう。
WRITERおおしろ 広報
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