ジーピーオンラインの広報、さえです!
突然ですが、ご自身が運用しているサイトのPV数はどれくらいでしょうか?
そのうち、PCで閲覧しているユーザーとスマートフォンで閲覧しているユーザーの割合は何対何でしょうか?
もしかすると、しっかり把握されているWeb担当者の方もいらっしゃるかもしれません。
では、あなたのサイトを訪れて直帰しているユーザーの割合や、ユーザーが最もよく離脱しているページはご存じでしょうか。そろそろ答えづらくなってきた方もいらっしゃるかもしれません。
Webマーケティングに力を入れる企業が年々多くなってきており、アクセス解析を行うところも増えてきました。中でも、活用の程度はさておき、企業ホームページにGoogleアナリティクスを導入し、活用している企業は多いようです。
アクセス解析は日々の流入や傾向を知ることができるだけでなく、ホームページをリニューアルする際の重要な判断材料となり、リニューアルの効果を左右するといっても過言ではありません。
そこでこの記事では、Googleアナリティクスを使用する上で、アクセス解析の見るべきポイントと重要性を解説していきます。
ジーピーオンラインにWebサイトリニューアルの相談する
※この記事は一部ユニバーサルアナリティクス(UA)を前提に解説しています。
GA4の内容へ更新されるまで、しばらくお待ちください。
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もくじ
- アクセス解析って何?
- Googleアナリティクスとは
- Googleアナリティクスの導入方法
- Googleタグマネージャーでタグ管理を効率的に
- Googleタグマネージャーの導入方法
- Googleアナリティクスで分かることと見るべきポイント
- リアルタイムレポートで今現在の状況を知る
- オーディエンスレポートでユーザーの属性を掴む
- 集客レポートでユーザーの流入経路を掴む
- 行動レポートでよく見られているページを掴む
- コンバージョンレポートでどれくらいの成果があったかを知る
- 改善ポイントの見つけ方サンプル
- アクセス解析の重要性と改善ポイントの見方まとめ
アクセス解析って何?
アクセス解析とは何か、ここで改めて説明しておきます。
ホームページに訪れたユーザーのデータから、ユーザーの属性や行動パターンなどを分析して傾向を掴むことが、アクセス解析と呼ばれています。
しかし、ただ傾向を掴んでまとめればよいというわけではありません。
問い合わせや資料請求など、ホームページに対してコンバージョン(目標)を設定されているかと思いますが、アクセス解析を通してどこでユーザーが目標達成までに閲覧を止めているか、何が要因なのか仮説を立てることができるようになります。すると、それを元にホームページを改修することができ、ホームページのPDCAサイクルを回していくことができるのです。
Googleアナリティクスとは
アクセス解析ができるツールは有償のものから無償のものまでさまざまです。
その中でも広く使われているのが、Googleが提供しているGoogleアナリティクス(GA)です。
無料で使用できるものと、有料で使用できるものがありますが、膨大なページ数やサービスを展開しているような大企業でない限り、一般的に使用されているのは無料版です。無料版でも十分な機能が備わっており、アクセス解析を今から始めるという方にもおすすめです。
Googleが提供している他サービスとの連携ももちろん可能なので、将来的にGoogle広告を検討している方にも適しています。
Googleアナリティクスの導入方法
それでは実際にGoogleアナリティクスを導入してみましょう。
方法はGoogleからスターターガイドが公開されています。
- アナリティクス アカウントを作成するか、アカウントにログインします。
- google.com/analytics を開きます。
次のいずれかの操作を行います。
アカウントを作成するには [無料で利用する] をクリックします。
アカウントにログインするには [アナリティクスにログイン] をクリックします。- アナリティクスの管理画面でプロパティを設定します。プロパティはウェブサイトやアプリを表し、サイトやアプリのデータを収集するアナリティクスの収集ポイントです。
- プロパティにレポートビューを設定します。ビューを使用すると、データにフィルタを適用して特定の内容だけ取り出すことができます。たとえば、社内IPアドレス以外からのすべてのデータ、または特定の販売地域に関連するすべてのデータなどです。
- 手順に沿って、お客様のウェブサイトにトラッキング コードを追加し、アナリティクス プロパティのデータを収集します。
個人で使用しているGoogleアカウントでも構いませんが、アクセス解析の管理用に新規でアカウント作成されるのがおすすめです。
ログイン後に必要な情報は、計測するURLや業種、情報共有の範囲など、入力に迷うことは恐らくないかと思います。入力が完了すると、アクセス解析タグの情報が確認できるようになります。
画面左下にある歯車マークから「設定」を開き、「プロパティ設定」内の「トラッキングコード」を開きます。そこに書かれているコードが、あなたのサイトに設置するアクセス解析タグになります。詳細はタグの記述の上に書いてある内容をご覧ください。問題がなければこのコードを計測したいページのHTMLの<head>の一番最初に追加してください。
アクセス解析タグは計測したいページ全てに設置することが必要です。
トップページだけでなく、ホームページ内にある全てのページに設置するようにしましょう。
Googleタグマネージャーでタグ管理を効率的に
制作会社にホームページの更新を任せている場合は、アクセス解析タグの情報を渡して全ページに設置するように依頼するだけで済みます。
しかし、自力で全ページ正確にしようと思うとかなりの労力がかかります。タグがちゃんと動いているか検証しながらになると尚更です。
そこでおすすめしたいのが、Googleタグマネージャーの導入です。
Googleタグマネージャーとは、こうしたタグの設置や削除を一元管理できるシステムです。Googleが提供しており、Googleアナリティクスと同様に無料で使用できます。
HTMLを直接編集せずにタグの追加・削除ができるほか、プレビューで正常に動くかどうかも確認することができます。
Googleタグマネージャーを導入するメリットは、後から広告タグを設置する必要が出た場合や、マーケティングオートメーションツール(MAツール)を導入するとなった際のMAツールタグを設置する必要が出た場合などに非常にスムーズに設置ができます。
更にいつ何をどこに設置したかなども記録も残せますので、効率良く管理することができるのです。
Googleタグマネージャの導入方法
Googleタグマネージャーの導入方法ですが、今回はGoogleがオフィシャルに公開している手順をご紹介します。
- tagmanager.google.com で、アカウントを作成するか既存のアカウントを使用します (デフォルトでは新しいコンテナが作成され、各アカウント内にコンテナを追加することができます)。
- ウェブサイトやモバイルアプリにコンテナをインストールします。
ウェブとAMPページ用: タグマネージャーで示された手順でコンテナスニペットを追加して、既存のタグをすべて削除します。
モバイルアプリ用: Firebase SDK(Android|iOS)を使います。- タグを追加して公開します。
Googleアナリティクスのアカウント取得の際と同様に、使用するGoogleアカウントでログインし、画面に従って情報を記入していきます。記入が終わったらGoogleタグマネージャーのタグを、今度はHTMLの<body>の最初に設置します。
タグの設置を1回行うだけで、これ以降はタグ管理でHTMLを編集する必要がないので有り難いですね!もしGoogleタグマネージャーを設置する前に置いていたタグがある場合は削除して、一緒にGoogleタグマネージャーに移行させてしまいましょう。
管理画面からタグを新規追加して、GoogleアナリティクスのトラッキングIDを登録、公開すれば完了です。
Googleアナリティクスで分かることと見るべきポイント
Googleアナリティクスで得られる情報は、タグの設置後に限定されます。そのため、タグ設置以前の情報は見ることができませんので、設置が終わったら一定期間アクセス情報を取得・蓄積する期間が必要です。
データが溜まったら、以下のような項目をチェックしていきましょう。
リアルタイムレポートで今現在の状況を知る
リアルタイムレポートでは、文字通りまさに今この時間にホームページを見ているユーザーの情報を知ることができます。
普段はあまり出番はありませんが、重大なニュースリリースを発表した際やテレビCMを流したりマスメディアへ露出した際など、アクセスが集中しそうな時に活用できます。
流入経路も把握することができるため、SNSで拡散力の高いユーザーが自社のことを発信して一次的にアクセスが増えたなど、アクセス増加時の要因が発見できることがあります。
オーディエンスレポートでユーザーの属性を掴む
オーディエンスレポートでは、ユーザー数やセッション数、ページビュー数、平均セッション時間、直帰率のほか、年齢や性別、アクセスした地域、デバイスなども知ることができます。
オーディエンスレポートで押さえておきたいポイントは以下の6つです。
- ページビュー数
- 新規とリピーター
- セッション数
- 平均セッション時間
- 直帰率
- デバイス
ページビュー数はよく使われる数値ですが、ページビュー数とセッション数を照らし合わせることで、どれくらい連続してページを閲覧しているのかを把握することができます。
ページビュー数に対してセッション数が少なければ少ないほど、ユーザーは興味をもって様々なページを回遊してくれていると解釈することができます。
どのデバイスでの閲覧が多いかを見ると、閲覧シーンの仮説を立てることもできます。
閲覧しているユーザーの属性が分かると、ユーザー像もより具体的に思い浮かべることができるようになりますね。
集客レポートでユーザーの流入経路を掴む
集客レポートでは、チャネルや参照元、参照サイト、SNSからの流入、検索キーワードなども知ることができます。
押さえておきたいポイントは以下の2つです。
- チャネル(すべてのトラフィック内)
- 参照サイト
チャネルレポートを見ると、ユーザーが何を経由して訪れたのかを知ることができます。
代表的なものに、自然検索(Organic Serch)、URLの直接入力やブックマーク(Direct)、リンク(Referral)、SNS経由(Social)などがあります。
自然検索が多い場合、例えば当社だと「ジーピーオンライン」と社名で検索しているユーザーが多い場合や、「Web制作会社 大阪」など関連する語句で検索し、上位に表示されている可能性が考えられます。
URLの直接入力やブックマークが多く、オウンドメディアなどで定期的にコンテンツを更新している場合は、全体アクセスのうちホームぺージを読んでいるファンの割合が多いと解釈できそうです。
リンクから訪れている割合が多い場合は、他のホームページであなたのホームページが紹介されている可能性があります。
SNS経由では、自社で運用しているアカウントに記載しているURLの他、記事広告などを出稿していたらその媒体、まとめサイト、あなたのホームページのどこかのページをシェアした個人ブログやSNSなどの可能性が考えられます。シェアやまとめサイトなどへの掲載は、社内で意図した行動ではないため知ることが難しくなりますが、数値の増減で話題になっているかどうかはある程度把握することができるようになります。
具体的に、どんなページにリンクが貼られているのか知りたい時に役に立つのが、参照サイトのレポートです。流入元のURLが取得できるので、アクセスすれば、どういったトピックで自社のことが取り上げられているのかを確認できます。
また、もしGoogle広告を運用していれば、広告の結果も併せて見ることができます。
Serch Consoleも紐づければ、より多くの検索語句(検索クエリ)の情報を見ることもできます。
Googleが提供しているサービスで他に使用しているものがあれば連動させてみましょう。
行動レポートでよく見られているページを掴む
行動レポートでは、行動フローなど閲覧行動を追っていける他、ページやディレクトリごとの閲覧数、ユーザー数、離脱率なども知ることができます。
行動レポートで押さえておきたいポイントは以下の3つです。
- すべてのページ
- ランディングページ
- 離脱ページ
すべてのページのレポートでは、各ページごとのページビュー数や滞在時間、直帰率、離脱率などを見ることができます。どのページが1番見られているかを把握するだけでなく、ホームページ内を回遊せず、そのページだけを読んで他のホームページへ行ってしまった割合も知ることができます。
ランディングページでは、ホームページを訪れたユーザーが最初に訪れたページ(ランディングしたページ)を知ることができます。ユーザーはサイトトップから順番に見ていくと考えがちですが、ブログを運用している場合などは、最初に訪れるページが多岐に渡ります。最初に辿り着いたページ以外にも、次々に閲覧してもらいやすい設計になっているかなどを見直す指標になり得ます。
コンバージョンレポートでどれくらいの成果があったかを知る
コンバージョンレポートでは「目標」というメニューがあり、設定した目標に対する結果を知ることができます。アクセス解析の中でも、この目標に対する結果をしっかりと掴んでおくことは最も重要と言っても過言ではありません。
レポートではただコンバージョン数が見られるだけではなく、参照元やどんな行動を取ってからコンバージョンに至ったかも知ることができます。自社にとって効果の出ている流入経路がどこなのかは知っておきたいですよね。
しかし、目標という指標は、事前にGoogleアナリティクスの設定で登録しておかなければ計測できません。忘れがちですが必ず登録しておきましょう。
改善ポイントの見つけ方サンプル
Googleアナリティクスの見るべきポイントはご理解いただけたかと思います。
ご紹介した項目を元にまとめてレポートにしたり、傾向を掴んだりした後は、以下のような視点でホームページの課題を見つけていきましょう。
1.トップページの直帰率が高い
トップページの直帰率が高いということは、訪れたユーザーがサービスの詳細や企業情報を読まずにページを閉じてしまっているということです。ブログ記事などの直帰率が高い分には、知りたい情報を得られた可能性も高く、回遊してもらえるのが理想ではありますがトップページほど問題ではありません。
トップページから他ページに遷移されないのは、何らかの解決すべき問題を抱えている場合があります。参照元レポートから訪れたユーザーが期待しているものは何だったのかを考えてみたり、ホームページのメニューやレイアウトが見やすいか、ユーザーの属性にマッチしているかなどを振り返りましょう。
2.フォームの離脱率が高い
ご自身が問い合わせるシーンを思い浮かべてください。
問い合わせフォームを開くときは、コンタクトを取る決意が固まった時ではないでしょうか。
それなのに入力を完了させ、問い合わせに至らなかった理由は何でしょうか?
もしかすると、フォームの仕様がユーザーにとって使いづらいのかもしれません。デバイスのレポートを参考によく利用されているデバイスから入力しやすいものに変えたり、質問事項や項目数なども見直してみましょう。
また、入力フォーム最適化(EFO)については、こちらで詳しくご紹介しております。
【関連記事】EFO(入力フォーム最適化)とは?~フォームを改善して問い合わせ数を増やす方法~
3.目標が計測できない
Googleアナリティクスでは目標が設定できるということをご紹介しました。
ところが、下記のような状態の場合には目標を計測できないことがあります。
- 問い合わせ完了画面のURLが別で用意されていない
- 問い合わせの際に、記載している電話番号を見て電話をかけてもらう流れにしている
ユーザーの属性や傾向を把握できることでもGoogleアナリティクスは十分に便利なツールですが、目標を設定することでより詳細にホームページの現状や改善点を知ることができます。
上記のような状態の場合は、できるだけ早く改修することをおすすめします。
アクセス解析は指標と指標の掛け合わせで決まる
アクセス解析について、ツールの導入方法や見るべきポイント、改善ポイントをご紹介してきました。
解析を行えば、ホームページの情報だけで多くのユーザー情報が得られ、Webマーケティングに役立てられることがご理解いただけたのではないでしょうか。
ここでご紹介したのは、アクセス解析の中でもほんの一部です。アクセス解析で見るポイントや解釈は、サービス内容や形態、状況によっても異なります。
ジーピーオンラインでは、アクセス解析を元にしたリニューアルのご相談も受け付けております。ぜひお気軽にお問い合わせください。
WRITERさえ Webマーケーター
制作会社で営業・Web広告運用を経験したのち、2019年にジーピーオンライン入社。SEOやアクセス解析を中心に知識やノウハウを発信していきます。