こんにちは、ジーピーオンラインのいけです!
コーポレートサイトは制作して終わりではありません。車を購入した後も継続的なメンテナンスが必要であるように、運営・運用に力を入れることも非常に大切です。適切なサイト運用を心がければ、サイトを訪れるユーザーからの信頼を勝ち得たり、サイトへの流入を増加させたりすることができます。本記事では、コーポレートサイトの運用に関して以下のポイントを解説いたします。
- コーポレートサイトの運用でおこなうべき作業
- コーポレートサイトへの流入数を増やすコツ
- コーポレートサイト運用業務を円滑にする方法
コーポレートサイトにおける運用の重要性
コーポレートサイトは企業の「顔」であり、さまざまなユーザー向けの情報を発信します。サービスサイトを内包する場合であれ、別に制作した場合であれ、企業に関する正確な情報を伝える上で大切な存在です。そのため企業はサイト制作時に、提供するコンテンツやサイトデザインについて熟慮した上で制作しなければなりません。
とはいえ、コーポレートサイトの制作に力を入れ、あとはまったく手を入れないのはNGです。企業を取り巻く状況が常に変わるのと同様、企業の「顔」であるコーポレートサイトも常に変化しなければならず、そのためには「運用」に力を入れることが欠かせません。運用は車のメンテナンスに似ています。車のパフォーマンスを高い状態で維持したいなら、各種オイルや消耗品を交換したり、適度に洗車したりすることが必要です。
同様にコーポレートサイトのパフォーマンスを高く保ちたいなら、インフラ管理やサイト解析と対策・コンテンツの新規追加や更新などを随時おこなっていくことが求められます。仮に以下のようなコーポレートサイトが存在したら、アクセスするユーザーはどう感じるでしょうか?
- 終了したキャンペーン情報が掲載されている
- 求人情報に記載された内容と実際が異なる
- 「ニュース欄」にある最新コンテンツの日付が1年前
このようなサイトは、ユーザーから見れば「信頼に欠けるサイト」です。企業にとって信頼を得られるどうかは非常に重要であるため、情報の更新は絶対に欠かせません。
また、サイト運用は信頼獲得のみが目的ではありません。サイトへのアクセス数を増やし、ひいてはコンバージョンを呼び込むためにも運用は必須です。例えば運用には、自社の商材に関するニュースやユーザーに役立つコンテンツなどを定期的に公開することが含まれますが、コンテンツによりユーザーと商材との間の距離を縮められれば、商品・サービス購入のコンバージョンにつなげることができます。自社スタッフや会社の理念に関するコンテンツに力を入れて会社の魅力を伝えることができれば、求人応募のコンバージョンを呼び込めるかもしれません。
コーポレートサイトの運用でおこなうべき5つの作業
コーポレートサイトは「運用」がキーポイントであることを強調しましたが、具体的にはどのような作業に注力すべきでしょうか。5つの作業にまとめて解説します。
- インフラ管理
- サイト解析と対策
- コンテンツの新規追加・更新
- ユーザーサポートと関連部署との連携
- 運用マニュアルや教育体制の整備
運用作業すべてを取り上げることはできませんが、最低でもこれらの作業を念頭に置かれることをおすすめします。
インフラ管理
「インフラ管理」は運用の基本です。流通システムに道路や橋・空港設備などのインフラが必要なのと同じく、サーバーなどのインフラが整備されていないとWebサイト運用は始まりません。インフラはユーザーが直接サイト内で閲覧するコンテンツのように目立つものではありませんが、重要項目です。具体的には以下のような作業が求められます。
- ブラウザのアップデート
- システムのアップデート対応
- データのバックアップ
- セキュリティ対策
- サーバー負荷監視
これらの管理を首尾よくおこなうには、ITリテラシーの高い担当者が必要です。
サイト解析と対策
「サイト解析と対策」も大切な運用作業です。例えば、「Google Analytics」や「Google Search Console」「ヒートマップ」などのツールを使い、アクセス前後のユーザーの動きを解析します。具体的には以下のような指標をチェックします。
- 検索クエリ
- 熟読されている箇所
- クリックされている箇所
- セッション数
- 直帰率
- 平均滞在時間
- コンバージョン率
- 流入元(オーガニック検索、SNS…)
これらの指標を調べると、課題が見えてきます。見つかった課題に応じて、以下のような対策を講じましょう。
直帰率が高い場合:ユーザーの検索意図とコンテンツの情報にズレがないか確認、内部リンクの最適化
オーガニック検索からの流入が著しく低い場合:記事ごとの流入キーワードや平均検索順位を確認してコンテンツ改修
解析するデータが多ければ、課題の発見がスピーディーになり、必要な対策を講じやすくなります。
コンテンツの新規追加・更新
「コンテンツの新規追加・更新」も大切な要素です。この作業には、以下のような点が含まれます。
- 新商品に関するニュースを公開する
- 会社の新しい取り組みやIR情報など、会社の最新情報を掲載する
- ユーザーに役立つコラム記事を新規追加する
- 期限が切れたコンテンツ(キャンペーンなど)は、期間終了の掲示や閉鎖をする
- コンテンツ内の情報(料金・データなど)を更新する
ターゲットに向けての情報が不足している場合は、新規のコンテンツを追加します。また、既存の情報に変更があったときはコンテンツの内容を更新しましょう。
必要に応じてサービスサイトをローンチする
企業の中には、コーポレートサイトですべてのコンテンツやサービスを提供するのではなく、「サービスサイト」と呼ばれる別サイトを運用するところもあります。「サービスサイト」とは一般的に、特定の商品やサービスに関する情報を公開する目的で作成・運用されます。コーポレートサイトのみで、会社情報も商品・サービスの情報も両方公開することもできますが、以下のようなケースでは別途サービスサイトをローンチしてもよいでしょう。
特定の商品名・サービス名を認知させていく必要があるケース
例:あるIT企業でDXニーズに最適なWebサービスを開発した場合、そのサービス名称と共にサービス内容について特化した専用サイトをつくり、広告出稿や営業をおこなう
主力の商品やサービスが複数あり、ブランディングやプロモーションを個別におこないたいケース
例:ある商品ブランドをコーポレートサイトの1ページのみで小規模に紹介するのではなく、その商品ブランドの購買層に対してコンテンツ内容やデザインを最適化した特化型サイトを作り大々的に取り上げる
例えば、当社のコーポレートサイトは、サービス情報も併せて掲載している形態となります。
サービスサイトを独立して運用している企業サイトは、サイボウズ株式会社のkintoneが例としてあげられます。製品の情報に特化し、部署別や用途別など、ユーザーの状況に応じた切り口から知りたい情報にアクセスできるように設計されています。
URL:https://kintone.cybozu.co.jp/
ユーザーサポートと関連部署との連携
「ユーザーサポートと関連部署との連携」も忘れるべきではありません。コーポレートサイトには問い合わせフォームが設置されるのが一般的ですが、ユーザーに対してどれだけ迅速かつ正確に対応できるかは、企業の信頼度や誠実さを示すものとなります。そのため、ユーザーサポートに携わるすべての関係者の間に緊密なコミュニケーションがなければなりません。
また、ユーザーからの問い合わせ内容とコーポレートサイトの目標コンバージョンとの間に乖離がないか、関係部署の間で情報共有することも大切です。仮に、達成したいコンバージョンにつながるお問い合わせがほとんどないなら、サイトが効果を発揮していません。その場合、「コンテンツの見直し」「商品・サービスの魅力を高めること」「求人内容の改善」などの改善策を、関係する部署が一丸となって考える必要があります。
運用マニュアルや教育体制の整備
「運用マニュアルや教育体制の整備」も運用の一環です。コーポレートサイトの運用に携わるWeb担当者は、一定のITリテラシーはもちろん、運用方法に精通していなければなりません。すでにITスキルが高い人材が取り組むとしても、企業が訴求したい商材や先述の関連部署との連携などについては、随時必要な情報をアップデートする必要があります。担当者が複数いる場合、ワークフローに差異が出ないよう、運用に関するマニュアルを用意するのはよいことです。また新しい人材への研修など、教育体制も整えておくことも役立ちます。
コーポレートサイトへの流入を増やす運用のコツ
コーポレートサイトの運用でおこなうべき基本作業についてご紹介しました。ここからは、コーポレートサイトのパフォーマンスを向上するためにWeb担当者が意識すべき以下の5つのコツを解説します。
- モバイルフレンドリーにする
- コンテンツのSEOを強化する
- サイト構造やデザインの見直しは適宜おこなう
- 広告にも力を入れる
- SNSで認知度を向上する
モバイルフレンドリーにする
「コーポレートサイトをモバイルフレンドリーにすること」はサイト流入数を高めるのに欠かせません。「モバイルフレンドリー」とは簡単にいうと、「ユーザーがスマホでサイトを表示する際にスムーズな閲覧・操作ができる状態」です。以前はパソコンでのサイト閲覧が一般的でしたが、近年ではスマホの爆発的普及により、スマホ検索をするユーザーの方が多くなっています。
「SISTRIX」の調査によると、日本におけるデスクトップパソコンからの検索比率は「24.9%」、モバイル検索の比率は「75.1%」です。つまり「4人に3人がスマホを使って検索をしている」ことになります。
<参照サイト:The proportion of mobile searches is more than you think – What you need to know - SISTRIX>
この点を踏まえると、コーポレートサイトをモバイルフレンドリーにすべき理由が自然と明らかになります。「スマホにやさしい」コーポレートサイトを作ることが、より多くのユーザーを呼び込む布石になるのです。パソコンとスマホでは表示領域や操作性が異なるため、スマホユーザーを意識したサイト制作および運用を心がけましょう。
コンテンツのSEOを強化する
「コンテンツのSEOを強化すること」も大事なポイントです。「SEO(検索エンジン最適化)」とは、Googleをはじめとする検索エンジンにて、自サイトのコンテンツを上位表示するための施策全般を指します。ユーザーがオーガニック検索からサイトに流入するケースは少なくありません。SEOに注力して各コンテンツが検索結果の上位に表示されるようにすれば、自然とWebページがクリックないしはタップされるはずです。
先述の「SISTRIX」のデータによると、ランキング1位のWebページのクリック率は「28.5%」で、2位の「15.7%」、3位の「11.0%」を大きく引き離しています。つまり上位表示されるほど、流入数が増えるということです。
サイト構造やデザインの見直しは適宜おこなう
「サイト構造やデザインの見直しを適宜おこなうこと」も大切です。これは言い換えると、ユーザーにとって利便性がよく、直感的に使えるサイト作りをすることです。外観にこだわりすぎて利便性が犠牲になっては意味がありません。例えば、以下のようなサイト構造・デザインはNGです。
- スタイリッシュだが、大きな画像が画面全体に表示されたり逐一画像が入れ替わったりし、目的のコンテンツを見つけにくい
- コンテンツのカテゴリー(企業概要・求人情報・お問い合せなど)が、どこに表示されているのかわかりにくい
- 今閲覧しているページが、サイト全体のどこに位置するのかわからない
- コンバージョン(資料請求やお問い合わせなど)に至る導線(リンクなど)が見当たらない
- フォントサイズが小さすぎる、または見にくい種類のものを使っている
- アクセスした瞬間、アニメーションが再生される
- アクセス後、広告がど真ん中に表示される
- クリックしてからコンテンツが表示されるまでが長い
サイト内にいるユーザーが、目的のアクション(お問い合わせ・資料請求・目的のページを見つけるなど)をどこからすればいいのか迷うようなサイト構造・デザインでは、早々に離脱されてしまいます。デザインと聞くと「見た目」を連想しがちですが、表示されるまでの時間やナビゲーションの分かりやすさなど、テクニカルな要素も考慮しなければなりません。使いやすいサイト構造・デザインにする上で、具体的には以下の点を意識しましょう。
- ナビゲーションメニューの設置(目的のページを探しやすい)
- パンくずリストの設置(現在閲覧しているページのサイト内での位置を把握できる)
- シンプルな階層構造(クリックできる選択肢が多すぎるのはNG)
- 入力フォームがシンプル(お問合せや資料請求時に個人情報を入力する際、入力内容が多すぎるのはNG)
- フォントサイズや種類(視認性がよいフォントで読みやすくする)
- 表示速度を高める
これらは施策の一部です。提供するコンテンツの質に加え、サイトのユーザビリティを高めることで、ユーザーに好まれるサイト運用が可能になります。
広告にも力を入れる
「広告に力を入れること」も大事です。オーガニック検索は主要なサイトへの流入経路ですが、SEOで競合に競り勝って上位表示されるのは簡単ではありません。この点、広告を打ち出すならサイトへの入口をより多くのネットユーザーに露出できます。
例えば「リスティング広告(検索連動型広告)」を使うと、ユーザーが検索するワードに応じて、自サイトの広告を検索結果の目立つ場所に表示させられます。コストはかかりますが、SEOと併用するとサイト流入口のすそ野を広げられるでしょう。リスティング広告はもとより、ディスプレイ広告や動画広告などの活用も視野に入れられます。
SNSで認知度を向上する
「SNSで認知度を向上すること」は、SNS全盛期の現在においては重要です。2021年7月時点での「Instagram」の国内ユーザー数は、4,800万人、「Twitter」のユーザー数は5,555万人存在します。「LINE」では8,900万人を超えており、2021年4月時点で日本の人口の70%以上をカバーしています。「YouTube」に関しては、2020年9月時点で6,500万人以上のユーザーを抱えています。
<参照サイト:Leading countries based on Instagram audience size as of July 2021 、Leading countries based on number of Twitter users as of July 2021 、LINE Bussiness Guide 、月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態>
いずれも数千万人規模のユーザー数を誇っていますが、この巨大なメディアを活用する動きは多くの企業で生じています。
例としては大阪に本社を構える石井マーク株式会社があげられます。産業標識・銘板などを製作している会社で、2016年に開設したTwitterアカウントは2021年11月現在までで約3.3万ツイート、3.8万フォロワーに達します。有益な情報を発信するだけでなく、くすっと笑えるツイートやユーザーからの反応をリツイートするなど、交流が見られます。
Twitterアカウント:https://twitter.com/ishiimark_sign
公式アカウントを開設してユーザーとの接点を増やしてもよいですし、コーポレートサイトのコンテンツにSNS共有ボタンを設置して、ユーザーによるSNSでの発信に繋げてもらいやすくするのもよいでしょう。ターゲットユーザーが多くいるようなSNSを利用することで、アクセス数の底上げを図ることができます。
コーポレートサイト運用はアウトソーシング可能
運用では、インフラ管理やサイト分析・運用体制の強化などの基本作業はもちろん、SEOの強化や広告・SNSの活用など、サイトの存在を認知してもらう足がかりを作る努力も求められます。
とはいえ自社でコーポレートサイト制作や運用を手がけるのは必ずしも容易ではありません。人的リソースが限られている場合は、内製化につまずくケースもあるでしょう。運用を円滑におこなうには、幅広いWebマーケティングノウハウを持つWeb担当者をアサインすることはもちろん、社内体制の整備に注力することも必要です。
サイト制作や運用でお悩みであれば、適宜作業をアウトソーシングする選択肢もあります。サイト運用のエキスパートに相談することで、社内に人的リソースがなくてもコーポレートサイトを最新に保ち、流入を増やしていけるのです。20年以上の運営実績を持つ弊社「ジーピーオンライン」も、コーポレートサイトをはじめ、あらゆるサイトの制作・運用に多くの実績があります。例を一部あげますと、以下のお客さまのコーポレートサイトに携わってまいりました。
「丸紅株式会社」さま
「ユニチカ株式会社」さま
「グンゼ株式会社」さま
※各実績は制作実績ページにてご覧いただけます。
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