サーバー保守とは?サーバー保守の内容と方法について

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サーバー保守とは?サーバー保守の内容と方法について

こんにちは、ジーピーオンラインのアヤです!

基幹システムや情報システムの恒常的な安定稼働を担保するためには、サーバー機器やネットワーク機器などの保守・運用管理が不可欠です。そこで本記事では、サーバー保守の概要や重要性、具体的な業務内容などについて詳しく解説します。自社のシステム環境を最適化するためにも、ぜひ参考にしてください。

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サーバー保守とは?

サーバー保守とは、サーバー機器やネットワーク機器など、ITインフラに障害が発生した際の修理対応や復旧作業といったメンテナンス業務全般を意味する用語です。何らかのトラブルによって自社システムに障害が発生した場合、迅速かつ的確に対処しなければ事業活動に支障をきたし、大きな経済的損失につながりかねません。このような事態を防ぎ、ITシステムの安定稼働を担保するために必要となるのが、サーバーの保守・運用管理です。

「保守」とは

「保守」とは「正常な状態を保つ」、あるいは「現状を変えないために行動する」といった意味合いをもつ言葉です。例えば、社会的・政治的な意味合いとしての保守主義は、急進的な改革を推進する勢力や自由主義などとは対極的に、既成の制度や思想などを尊重・維持する立場といえます。このような社会的・政治的思想と同様に、既存のシステム環境やITインフラの安定稼働を維持するための取り組みがサーバー保守です。

サーバーを「保守する」とは?

現代の企業経営において、ITシステムは必須の経営資源です。IT企業やソフトウェア企業はもちろん、製造や物流の領域に携わる企業においても、基幹システムや情報システムの活用なくして事業活動は成り立たないといっても過言ではないでしょう。したがって、システム障害やサーバーダウンといった有事の際には速やかにサーバーを復旧しなくてはなりません。ITシステムの安定的な稼働を担保するべく、ハードウェアやソフトウェアのメンテナンスをおこなうのがサーバー保守の目的です。

運用との違いとは

「運用」とは、「機能を用いて働かせる」や「役立たせる」といった意味合いを持つ言葉であり、「サーバーの運用管理」と「サーバーの保守」では意味が異なります。厳密にいえば、ITシステムの定期点検やバックアップの取得などは「運用管理」に該当し、システムの障害発生時における修理対応や復旧作業などが「保守」にあたります。

しかし、システムの運用管理と保守の定義は企業によって異なり、情報システム管理部門が運用管理と保守を掛け持ちするケースも少なくありません。そのため、サーバー機器の修理対応や復旧作業だけでなく、ITシステムの安定稼働を担保するための監視業務や点検作業などの運用管理も含めて「サーバー保守」と呼称する傾向にあります。

サーバー保守はなぜ重要なのか

サーバー保守はなぜ重要なのか

ここからは、サーバー保守の重要性について解説していきます。

業務を止めないため

サーバー保守が必要とされる理由のひとつは事業継続性の確保です。サーバーは企業のさまざまなITシステムの運用基盤となる情報機器であり、利用できなくなれば業務そのものが停止しかねません。例えば、WebサービスやECサイトなどを運営するIT企業であれば、サーバーのダウンやシステム障害の発生は事業活動全域がストップするため、多大な損失につながります。このような事態を防止し、事業継続性を確保するためにもサーバー保守は必須の業務といえるでしょう。

サーバーダウンによって信用を失わないため

サーバーダウンによってWebサービスやECサイトなどが停止した場合、経済的な損失だけでなく、企業の社会的信用の失墜を招きます。例えば、Webサービスを提供している企業であれば、サービスの稼働状況はそのまま企業の信用に直結するといっても過言ではありません。システム障害によってWebサービスがストップした場合、新規ユーザーの獲得機会を逃すのはもちろん、既存ユーザーの信用を失い、結果として業績向上を妨げる要因となり得ます。

セキュリティを確保するため

情報通信技術の進歩・発展とともに、不正アクセスやマルウェアなどの脅威も年々高度化かつ多角化しており、企業のサーバーはさまざまなセキュリティリスクに晒されています。情報漏洩インシデントの発生は企業の社会的信用の失墜を招き、さらには巨額の損害賠償や業務停止処分の対象になりかねません。このような事態を防ぐためにはサーバーの稼働状況を常に監視し、セキュリティパッチの適応や定期的な脆弱性診断などのセキュリティ対策を実施する必要があります。

サーバー保守の対象

サーバー保守の対象となるのは、サーバー機器やネットワーク機器などのハードウェア、そしてOSやアプリケーションなどのソフトウェアなど、基本的に組織のオンプレミス環境に構築されているITインフラ全域です。具体的には以下のような領域を保守業務の対象とします。

保守されるサーバーの種類

Webサーバー

Webブラウザからの要求に応じてHTMLファイルや画像ファイルなどを送信するコンピューターです。主にお客さまが利用する端末のWebブラウザ上にWebサイトを表示するために用いられます。

メールサーバー

送信の役割を担う「SMTPサーバー」と、受信を受け持つ「POP/IMAPサーバー」によって構成されるコンピューターです。ネットワーク接続を通してEメールの送受信をおこなう際に利用されます。

ネームサーバー

IPアドレスとドメイン名の変換や紐付けを管理するコンピューターです。「DNSサーバー」とも呼ばれ、WebサーバーのIPアドレスを特定したり、Eメールを受信する際にPCを特定したりといった用途に使用されます。

ファイルサーバー

さまざまなファイルの保管・共有に特化したコンピューターです。LAN接続によって社内ネットワークを構築し、組織内におけるデータ共有基盤として用いられます。

データベースサーバー

構造化データを保管する「データベース管理システム」が稼動しているコンピューターです。ITシステムが取り扱うデータの保存や更新、バックアップなどが主な役割となります。

ハードウェアの保守

ハードウェアとは、PCやHDD、サーバー機器やネットワーク機器などの物理的な情報機器を指します。こうしたハードウェアのメンテナンス全般を担当するのが保守の役割です。例えば、サーバーはマザーボード・CPU・メモリ・グラフィックカード・ドライブ・光学ドライブ・電源などによって構成されており、障害が発生した際はこれらのパーツを調査し、修理対応や復旧作業を実施します。

ソフトウェアの保守

ソフトウェアとは、コンピューターを作動させるプログラムを記述したデータのまとまりを指します。コンピューターのオペレーション制御やアプリケーションを作動させる「Operating System(OS)」が代表的なソフトウェアです。ソフトウェアの障害やバグといった不具合の修補、システムの運用形態や適用業務などの環境変化への対応などもサーバー保守の業務領域といえます。

平常時のサーバー保守の内容

平常時のサーバー保守の内容

平常時におけるサーバー保守の主な仕事内容は以下の4つです。

  • 定期メンテナンス
  • システムアップデート
  • パーツの確保と整備
  • バックアップの計画と作成

定期メンテナンス

基幹システムやWebシステムなどの安定的な稼働を確保するためには、定期メンテナンスが欠かせません。先述したように、システムの障害発生時に修理・復旧するのが保守の本来の定義ですが、安定稼働を担保すべくメンテナンスを実施し、予防措置を講じることも保守業務の一環です。ハードウェアの領域であれば情報機器の点検・補修・交換などをおこない、ソフトウェアの領域ならデータの整理や再起動などを実施し、ITインフラ全域をメンテナンスします。

システムアップデート

ITシステムのアップデートやバージョンアップを実行することも保守業務の重要な役割です。ITシステムは機能性の向上やセキュリティの強化、バグの修正などを目的として定期的にアップデートを実施しなくてはなりません。セキュリティパッチの更新・適用は運用管理の領域、OSやファームウェアなどのメジャーアップデートは保守の領域と分類される傾向にあります。

パーツの確保と整備

ハードウェアを構成しているパーツにはそれぞれ寿命があり、常に故障の可能性を抱えています。例えば、各部品の装着基板となるマザーボードの寿命は約5年程度といわれています。これは、ボード上に取り付けられている電解コンデンサーが、この期間を過ぎると故障しやすくなるからです。故障した場合は電源が入らない、動作が不安定になるといった症状が発生します。このような事態に的確に対応するためは、交換用のパーツを確保しなくてはなりません。古い製品を利用している場合はパーツが入手困難になりやすいため、非常に重要なプロセスです。

バックアップの計画と作成

インシデント発生時に備えて、バックアップを定期的に作成することも保守の役割です。バックアップを作成するデータの定義や具体的なスケジュールの策定なども保守の業務領域といえます。厳密にいえば、バックアップスケジュールの策定は運用管理の担当であり、実際にバックアップを実行するのが保守の役割です。しかし、これら一連のプロセスを指して保守と定義する企業も少なくありません。

トラブル時のサーバー保守の内容

サーバーダウンやシステム障害など、トラブル発生時におけるサーバー保守の主な仕事内容は以下の4つです。

  • 原因の究明
  • サポートへの連絡
  • ハードウェアのリプレース
  • バックアップからの復元

原因の究明

サーバーダウンやシステム障害の発生時は速やかに原因を特定しなくてはなりません。ITシステムの停止は事業活動そのものの停滞を招くため、的確かつ迅速な復旧が必要です。バグや不具合が発生している原因を究明するためには、ハードウェアやソフトウェアの知識はもちろん、情報セキュリティやネットワークに関する深い知見が求められます。

サポートへの連絡

サーバーの保守・運用管理におけるサポートサービスを契約している場合、連絡して保守業務を要請することも重要な役割のひとつです。ITシステムの復旧が長引くほど事業活動への影響も大きくなるため、迅速な問題解決を目指すためにも、可能であればサポートを利用すべきといえます。

ハードウェアのリプレース

発生したインシデントの原因がハードウェアにある場合は、部品の交換、あるいはサーバー機器そのものをリプレースしなくてはなりません。先述したようにサーバーを構成している部品には寿命があり、定期的なメンテナンスを実施していても常に故障の可能性を抱えています。事業継続性を確保するためには、障害の発生前に劣化部分を特定して交換するのが理想的です。

バックアップからの復元

ITシステムの修復が難しい場合の最終手段がバックアップからの復旧です。ITシステムはハードウェアやソフトウェアの障害が原因で使用不能になる可能性があります。何らかの障害によってシステムが停止したり、データやファイルが失われたりした場合は、バックアップの実行によって復元を試みます。

サーバー保守をどうおこなうか

ここからは、サーバー保守をどのように実施してくべきかを見ていきましょう。

日々の運用を適切におこなう

サーバー保守において最も重要な課題のひとつが、ITインフラを適切な状態に保つ日々の運用です。サーバーダウンやシステム障害の発生時に迅速かつ的確な対応を実施するのは非常に重要ですが、それ以上に大切なのはインシデントを最小限に抑える運用体制の整備です。サーバーやITシステムのトラブルを未然に防止するためにも、運用におけるガバナンスやコンプライアンスの整備が求められます。

保守体制のバランスを考える

サーバーは基本的に24時間稼動し続けるものであり、24時間365日の保守対応は膨大な人的資源と管理コストが必要です。そのため、保守業務をどこまで実行するのかのバランスを考えなくてはなりません。例えば、サーバーの保守や運用管理をアウトソーシングしたり、クラウドサービスを活用したりすることで、サーバー保守に投入するリソースの削減が可能です。

プロフェッショナルのサポートを受ける

サーバー保守では、ハードウェアとソフトウェアの両面における広範な知識や技術が求められます。24時間の保守体制を自社のリソースのみで賄うのは負担が大きく、決して容易ではありません。ITシステムの導入時に構築後の運用管理まで見据え、プロフェッショナルによる保守サービスの活用を検討することも有効な施策です。

さまざまな業務がデジタルへとシフトしていく現代において、ITシステムは事業活動の中核を担う経営資源といっても過言ではありません。基幹システムや業務システムの恒常的な安定稼働を担保するためには、サーバー機器やネットワーク機器の保守・運用管理が不可欠です。

当社ではWebシステムに関わる構築業務をおこなっておりますが、ITシステム同様に恒常的な安定稼働が必要です。Webサーバーに関してはこれまでサーバー会社に保守部分を任せて、当社システム担当者とタッグを組んできました。20年たった現在も大きなサーバートラブルもなく、安定稼働に貢献できています。Web制作だけでなくWebサーバーの運用・保守まで総合的にサポートする「ジーピーオンライン」にご相談ください。

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この記事の著者
アヤ

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SEOコンテンツの提案業務を中心に担当。Webサイト制作のことならぜひご相談ください!

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