こんにちは、ジーピーオンラインのケンです!
SERPsとは、Googleや他の検索エンジンが表示する検索結果ページです。「Search Engine Result Pages」を略したもので、「サープス」と読みます。
SERPsには「ユーザーの知りたい情報は何なのか」「何をしたいと思っているのか」などが現れており、活用することでより良いコンテンツ作りを目指すことができます。
そんなSERPsについて考える上で、下記のような課題が生じるかと思います。
「SERPsが重要な理由がわからない」
「SERPsの仕組みやパターンが理解できていない」
「SERPsをSEOやコンテンツ制作へ活かす方法が思いつかない」
本記事では企業のWeb担当者さまへ向けて、SERPsの詳細と活用方法を紹介します。
もくじ
SERPsとは
SERPsは検索結果の表示のことで、代表的なものはリスティング広告枠やオーガニック検索(自然検索)枠などです。検索エンジンでキーワードを入力して検索するとオーガニック検索結果が表示され、リスティング広告が出稿されていると、その上部に広告一覧が表示されます。
自然検索の掲載順位は検索エンジンのアルゴリズムによって変動し、ユーザーにとって有益なコンテンツだと評価されると順位が向上する仕組みです。
この2種類の他に、検索語句の性質に合わせて複数種類の表示形式があります。現在も最適な表示を目指してSERPsは定期的に表示機能が更新されています。
SEOにとってSERPsが重要な理由
SEO対策の最終目的は、コンテンツをより多くのユーザーに閲覧してもらうことです。そのためには検索エンジン1ページ目の表示獲得を狙っていくことになります。
なぜなら、一般的に検索エンジンを利用するユーザーの80%が1ページ目まで閲覧し、残りの20%は2〜3ページ目まで見るといわれているからです。検索順位別クリック率に関しては、1位「13.94%」2位「7.52%」3位「4.68%」となっています。つまり、どれだけコンテンツを作成しても1ページ目の上位に表示されなければ読まれることがほとんどなくなるのです。
<参照サイト:グーグル検索結果CTR調査【2021年最新版】 | Web担当者Forum >
自社のWebサイトで多くのトラフィックを獲得するには、SERPsの1ページ目に表示されているコンテンツの傾向を掴み、自社コンテンツに反映させる必要があります。したがって、SERPsはSEOにとって欠かせないものといえます。
SERPsに表示されるまでの手順
コンテンツがSERPsに表示されるまでの手順を確認しましょう。
- クローリング
- インデックス
- スコアリング
クローリング
コンテンツを公開すると、検索エンジンのロボットが情報を収集するためにクローリングを実施します。クローリングとは、検索エンジンのロボットがWebページのリンクをたどって巡回することです。コンテンツをSERPsに表示するには、このクローリングが第一歩となります。
しかし、クローリングは自動でおこなわれるため、いつ実施されるかは予測できません。そのため、xmlサイトマップの送信やロボットが巡回しやすいように内部リンクを設置するなどの対策が必要になるケースもあります。
【関連記事】XMLサイトマップ作成ガイド【3種類の作成方法を徹底解説】
インデックス
ロボットが収集したデータを検索エンジンのデータベースに登録することをインデックスといいます。
コンテンツがインデックスされると、はじめてSERPsに表示されます。
ただし、下記内容に当てはまる場合は、インデックスされないので注意が必要です。
- 低品質のコンテンツのためインデックスする価値のないと判断された場合
- 500などのエラーと判断された場合
- 新規サイトで被リンクや内部リンクが最適化されていない
スコアリング
コンテンツのデータがインデックスされた後は、スコアリングです。スコアリングとは、検索エンジンのアルゴリズムによって順位が決定するプロセスです。Googleのアルゴリズムの詳細は公表されていませんが、200以上の評価基準があるといわれています。関連しあう複数の指標をもとにコンテンツが評価され、最終的な掲載順位が決定されます。
SERPsの種類
SERPsの種類について、代表的な11通りの機能や表示形式を解説します。
- リスティング広告
- ユニバーサル検索
- サイトリンク
- パーソナライズド検索
- アンサーボックス
- リッチスニペット
- 他のキーワード
- Googleショッピング
- Googleしごと検索
- ツイート
- ビデオ
リスティング広告
リスティング広告は、SERPsの上部または下部に表示される広告枠です。表示されるコンテンツは、狙ったキーワードと検索語句の関連性、入札単価、広告の品質などによって掲載位置が変動します。URLの左側に「広告」といった表記があります。SERPsの最上部に表示されるので、通常コンテンツよりもクリック率の向上が期待できます。
キーワードによってはリスティング広告が表示されず、SERPs上に自然検索の結果のみが表示されるケースもあります。
ユニバーサル検索
ユニバーサル検索は「画像」「動画」「地図」など、Webページ以外を表示するSERPsです。例えば「東京 カフェ」と検索をすると、東京にあるカフェの店舗情報や地図などが表示される仕組みになっています。
サイトリンク
サイトリンクは特定のサービス名や企業名などを検索したときに表示されるSERPsです。企業名であれば、Webサイトのタイトルの下に「会社概要」「採用情報」などの主要リンクが表示されます。
主に上位表示サイトで表示される仕組みとなっており、表示されるサイトリンクは検索エンジンのアルゴリズムで決定します。
パーソナライズド検索
パーソナライズ検索は、検索エンジンを利用するユーザー属性や検索履歴をもとに表示するSERPsです。例えば、東京に在住しているユーザーが「レストラン」と検索した場合、東京にあるレストランの情報が表示されます。検索するユーザーによって検索結果が異なるのが特徴です。
アンサーボックス
アンサーボックスとは、検索キーワードに対する回答をSERPs上に表示する機能です。
アンサーボックスには以下3つの種類があります。
アンサーボックスの種類 | 概要 |
---|---|
強調スニペット | 検索キーワードに対する回答を、画像やテキストでSERPsの最上位に表示する |
ライブ・リザルト | 天気などの最新情報を、SERPsの上部に表示する |
ナレッジパネル | 表示、人物、作品などGoogleが持つデータを、画面右側(PC)、強調スニペットの下部(スマートフォン)に表示する |
アンサーボックスに表示されると、SERPs上でユーザーの疑問が解決するので、クリックが獲得できないのではという懸念があります。しかし、アンサーボックスにコンテンツが表示されると、クリック率やセッション数が大幅にアップするともいわれています。
<参照サイト:SEO For Featured Snippets Leads To Big Gains|Search Engine Land>
リッチスニペット
リッチスニペットは、レビュー評価など、通常のスニペットに情報が追加される機能です。リッチリザルトに表示される情報は「パンくずリスト」「FAQ」「イベント」「レシピ」など 30種類以上の型がGoogleによって定義されています。いずれもSERPs上でユーザーに興味を持ってもらいやすいため、Webサイトに誘導しやすいメリットがあります。
また、SERPsにリッチリザルトを表示するには、Webページに構造化データ(タグ記述)に追加が必要です。
<参照サイト:サイトの検索結果機能を有効にする|Google検索セントラル>
他のキーワード
ユーザーが求める情報にすぐたどり着けるように検索キーワードに関連するキーワードを表示する機能です。SERPsの最下部に表示されます。
Googleショッピング
Googleショッピングは、ユーザーが検索したキーワードに関連した商品がSERPs上に表示される機能です。商品画像や価格などの情報が表示され、クリックをすると商品購入ページに移動できるようになっています。SERPs上に商品情報を掲載するには、Googleショッピング広告を出稿する必要があります。
Googleしごと検索
Googleしごと検索は、SERPs上に求人情報を掲載する機能です。「社員」「営業」「事務」など、求人に関する情報を検索すると表示されます。SERPs上には「会社名」「職種」「勤務地」「勤務時間」などの掲載が可能です。
Googleしごと検索に求人情報を掲載するには、自社が保有する求人情報を構造化データでマークアップする必要があります。
<参照サイト:求人情報に構造化データを追加する|Google検索セントラル>
ツイート
SERPs上に、検索キーワードと関連性の高いツイートを表示する機能です。トピックがトレンドになっている、または、キーワードと関連性ある公式アカウントのツイートが表示されます。
ビデオ
ビデオは、検索キーワードと関連性の高い動画コンテンツがSERPs上に表示される機能です。PCでは、動画コンテンツ単体が表示されますが、スマートフォンでは関連性のあるYouTubeのチャンネルがカルーセル形式で表示されるケースもあります。
SERPsを活用したキーワード選定を3STEPで紹介
SERPsを活用したキーワード選定を3STEPで紹介します。
- キーワードを洗い出す
- グルーピング
- 絞り込み
【STEP①】キーワードを洗い出す
はじめに、ビッグキーワードを選定して、関連キーワードを取得しましょう。ビッグキーワードとは、月間の検索ボリュームが多いキーワードです。目安としては、月間の検索ボリュームが1万回以上のキーワードになります。
ビッグキーワードを選定したら、関連キーワードを拾っていきます。実際に検索してSERPsの種類で紹介した「他のキーワード」の表示からピックアップしてみましょう。そのほかキーワードプランナーで入力すると取得できますので試してみてください。
【STEP②】グルーピング
STEP①で取得したキーワードを検索意図ごとにグルーピングしていきます。まずは、取得したキーワードを下記4つのクエリに振り分けてみましょう。
種類 | 検索意図 | 例 |
---|---|---|
Knowクエリ | 〇〇を知りたい | マーケティングとは SEO対策 意味 |
Goクエリ | 〇〇(のサイト)に行きたい | 株式会社ジーピーオンライン YouTube ログイン |
Doクエリ | 〇〇したい | ○○(サービス名) 会員登録 ○○(サービス名) 資料請求 |
Buyクエリ | 〇〇を購入したい | ○○(サービス名) 購入 ○○(サービス名) 比較 |
グルーピングでは、実際にキーワードを検索してSERPsに上位表示しているコンテンツから検索意図を予測しましょう。例えば、Knowクエリであればアンサーボックス、DoクエリやBuyクエリであればリスティング広告が多く表示されるなど、SERPs上のコンテンツも大きく変わってくるので検索意図を把握するヒントになります。
【関連記事】検索意図の重要性・考え方を徹底解説【便利なツール5選も紹介】
【STEP③】絞り込み
最後に、実際にコンテンツで使用するキーワードを絞りこんでいきます。キーワードプランナーなどのツールを使用して、検索ボリュームや競合性を考慮しながら採用するキーワードを選定していきましょう。
例えば、自社Webサイトの目的が問い合わせや商品購入などの場合、コンバージョンに近いDoクエリや「Buyクエリを採用したいところです。しかし、これらの検索意図は競合が多いので、SEOの難易度が高いケースがあります。
難易度が高いと判断した場合はKnowクエリのコンテンツを作成して顕在ユーザーを集客し、DoクエリやBuyクエリのコンテンツに誘導するといった対策も有効です。
SERPsの理解でよいコンテンツへ
SERPsはGoogleや他の検索エンジンが表示する検索結果ページです。「クローリング」「インデックス」「スコアリング」といった工程を経て表示されます。条件や求められている情報に応じて、「リスティング広告」「ユニバーサル検索」「サイトリンク」「パーソナライズド検索」など、さまざまな表示パターンがあります。
SERPsは、検索意図を把握するヒントになるので、SERPsを上手く活用して、自社にとって最適なキーワードを選定してみましょう。
ジーピーオンラインでは、SEOを考慮したWebサイト制作やコンテンツ作成をおこなっております。Webマーケティングを強化されたい企業さまはぜひお気軽にご相談ください。
WRITERケン ライター
大手採用メディア運営企業にてWebコンテンツ制作に約10年携わった経験をもつコンテンツディレクター兼ライター。これまでの経験を活かし、有益なWebマーケティングに関する情報を発信していきます。