こんにちは、ジーピーオンラインのハバネロと山猫です!
デザインの初回提案時はデザイナーにとって一番ドキドキする瞬間ですが、しっかりと説明できていますか?せっかく良いデザインを作っても、意図を伝えないとクライアントの好みで判断されて、検討が長引くことも…。そんなデザイナーを助けてくれるのがデザインの「趣意書」です。作ったデザインがいかにクライアントの課題に応えているか、趣意書を使ってアピールしましょう。
趣意書でデザインの自己紹介をしよう
デザインはただデザイナーのセンスに頼って美しくレイアウトされているのではなく、課題解決のための目的があります。デザイン提案時は色や書体など、見た目の説明に終始しがちですが、その表現を何のために採択したのか伝えないといけません。デザインがクライアントの目的をどのように解決しているのか。それを裏付けしてくれるのがデザインの趣意書です。
基本的な構成
クライアントの課題やコンセプトなどの軸となる情報から、デザインの詳細な説明になるよう構成の流れを考えます。
ペルソナ・課題の振り返り・与件の整理
要件定義や画面設計フェースで提案している場合は1〜2ページ程度で振り返り、前提条件について改めて共通認識をすり合わせます。
伝えたい印象の整理
ターゲットの課題を踏まえ、「信頼感」「親しみやすさ」「プロフェッショナル感」といった、伝えたい印象のイメージワードを導き出します。
コンセプト
次に、サイトの目的を踏まえたデザインコンセプトを提示。サイト全体に渡って軸となる大切な内容になります。課題解決のためにどういったデザインを目指すべきか記載しましょう。
色・書体
ターゲットユーザーに与えたい印象のために、なぜその色・書体を選んだのかを伝えるページです。使用用途を添えることで、デザインルールの一貫性を伝えることもできます。
機能解説・各部説明
デザインの各部を説明します。ユーザビリティ向上の工夫や、レイアウトの説明だけではなく、導線設置や情報優先度の理由、システム更新可能箇所など、設計や機能性についても記載します。
作成時の注意点
デザイナーの独りよがりに見える詳しすぎる説明はしないようにしましょう。また、過度にこだわりを解説すると、提案された側はうんざりしてしまいます。趣旨とアウトラインが伝わるよう、流れを常に意識しましょう。
まとめ
自分なりに理論を持ってデザインをしたにもかかわらず、好みで判断されて枕を濡らしたデザイナーは多いはず!
趣意書も大事なクライアントとのコミュニケーション。課題や要望というボールを受け止めて、どのようにデザインで応えているかが伝われば、判断の軸が定まって主観的な意見が減り、健全な議論を進めることができます。この記事がデザイン提案の助けになると嬉しいです。
テンプレートダウンロード
わたしたちがデザイン提案の際に使用している趣意書をAdobeXDでテンプレートにしました。A4比率なのでPDF書き出しで印刷用にもできます。ぜひダウンロードしてお試しください!
WRITERハバネロと山猫 アートディレクター
2007年にジーピーオンライン入社。グループ会社の株式会社メガホンに6年在籍したのち、2022年からジーピーオンラインへ移籍。アートディレクターとして、サイト制作のビジュアル面のプランニングとクオリティ管理などを担当。今関心があるのはデザインシステムの構築とBlenderです。