こんにちは、ジーピーオンラインのケンです!
Webサイトを閲覧するユーザー向けに理解しやすい文章を執筆する「Webライティング」は、企業のメディア運営に欠かせないスキルです。
しかし、企業のWebサイトのご担当者の方は、プロのライターではない方がほとんどではないでしょうか。「どうしても上手く書けない...」とお悩みの方も多いことと思います。
そこで本記事では、企業のWeb担当者さまへ向けて、Webライティングの基本と進め方を6STEPで解説します。Webライティングのスキルを身に付ければ、ユーザーの離脱を防ぎ、Webサイトのパフォーマンス向上が期待できます。 以下のようなお悩みをお持ちの方はぜひお読みください。
- Webライティングとは何か?
- 通常のライティングとの違いは何か?
- 上手い書き方にはどんなコツがある?
もくじ
Webライティングとは
Webライティングとは、Web上のユーザーに向けて必要な情報を執筆することです。テーマにあった「構成」を作成し「SDS法」「PREP法」などのフレームワークに沿って文章を執筆していきます。
混同しやすい「SEOライティング」「紙媒体」との違いについてみていきましょう。
SEOライティングとの違い
WebライティングとSEOライティングの違いは、検索エンジンにとってのわかりやすさを目指すか、ユーザーにとってのわかりやすさを目指すかにあります。
SEOライティングとは、Google検索エンジンの仕組みを理解した上で、Webページが検索結果の上位に表示されることを目指してライティングをおこなう技術です。
違いを大きく整理すると、下記のようになります。
種類 | 概要 |
---|---|
Webライティング | Web上のユーザーにわかりやすい文章を目指す |
SEOライティング | 検索エンジンが理解しやすい文章を目指す |
つまり、SEOライティングでは多少の読みにくさはあっても、検索エンジンが理解しやすいことを最優先におこなわれます。一方、Webライティングではユーザーがストレスなく情報を得られることが最優先されるため、SEO目線で有効な書き方をあえてしない場合も有り得ます。
ただし、最近では検索エンジンも「ユーザーにとって使いやすいWebサイトであるか」を評価するようになってきました。そのため、SEOライティングであっても、ユーザーにとっての読みやすさを意識することが求められ始めています。
紙媒体でのライティングとの違い
Webライティングと紙媒体でのライティングとの違いは、媒体による制約の有無と読み手の志向にあります。
紙媒体における従来のライティングは、検索エンジンの仕組みを考慮する必要がない分、抽象的な表現なども自由に使用できます。しかし、誌面に限界があるのでページごとに指定された文字数の範囲内に収めることが必須となります。
Web媒体が情報収集のために短時間で目を通すユーザーが多いのに対し、紙媒体は比較的じっくり読み込むコンテンツが多く、型にはめずに執筆をおこなうことも多くあります。
違いを大きく整理すると、下記のようになります。
種類 | 概要 |
---|---|
Webライティング |
|
紙媒体でのライティング |
|
つまり、紙媒体のテキストをそのままWeb上で公開しても、ユーザーは効率よく情報収集ができないため閲覧されにくくなります。一方、紙媒体でWebライティングをおこなうと、字数制限を超えてしまい誌面にうまく収まらない可能性があります。
Webライティングが必要な理由
読まれるWebコンテンツには、複数の条件があるため、スキルとして習得する必要があります。
スキルを分解すると、以下のようなものが挙げられます。
- 端的に情報を伝えられる
- 決められた型に沿った文章が書ける
- ユーザーが理解しやすい構成を設計できる
- ユーザーの共感を呼ぶことができる
- 検索エンジンの仕組みを理解している
- 有益な情報を提供できる
これらのスキルがあれば、読了率の高いコンテンツを作成できるでしょう。
しかし、何も学ぶことなく文章を書いたところで、上記を達成することはできません。
そのため、魅力的なWebコンテンツを作成していくには、これらの知識を含んだ「Webライティング」という技術を習得する必要があるのです。
Webライティングの基本【フレームワーク】
Webライティングでは「SDS法」「PREP法」などのフレームワークを活用して執筆するのが基本です。
各フレームの要点や適しているケースについて紹介します。
SDS法
SDS法は「要点(Summary)」→「詳細(Details)」→「要点(Summary)」の順番でライティングするフレームワークです。物事をわかりやすく、素早く伝えることができるため、プレゼンテーションなどでもよく活用されます。
SDS法の例文
SDS法の活用した例文は下記の通りです。
■要点
「SDS法」とはどんなフレームワークか解説します。
■詳細
SDS法とは「要点」→「詳細」→「要点」の順番で執筆するフレームワークです。
最初に「要点」を述べることで文章の要点が理解しやすくなり、読み手は素早く情報を理解できます。
また、最後に改めて要点を説明することで、ユーザーの記憶に残りやすくなる効果もあります。
■要点
SDS法に沿って書けば、文章作成が苦手な方でも要点の伝わりやすい文章が作れます。
SDS法が適しているケース
情報を伝えることに特化しているので、SDS法はユーザーに対しての情報伝達が目的の場合に適しています。一方、要点を補足する情報が少ないため、ユーザーを説得してアクションを促したい場合には適していません。
PREP法
PREP法は「結論(Point)」→「理由(Reason)」→「具体例(Example)」→「結論(Point)」の順番で執筆するフレームワークです。結論から始まり、その理由の根拠を具体例として提示するため、説得力のある文章が執筆できます。
PREP法の例文
PREP法を活用した例文は下記の通りです。
■結論
PREP法を活用すると、説得力のある文章が執筆できます。
■理由
PREP法では、最初に述べる結論に対して、理由や根拠を具体例を添えて提示する構成となっているからです。
■具体例
例えば、購入を勧めたい商品を紹介する際には、商品の特徴と、それが活かせるシーンを例として具体的に取り上げます。
■結論
そのため、PREP法では、説得力のある文章が執筆できるので、ユーザーにアクションを促したいときに活用してみましょう。
PREP法が適しているケース
文章に説得力が出るので、PREP法はユーザーにアクションを促したい場合に適しています。「問い合わせ獲得」「商品購入」など、ユーザーのアクションがコンバージョンとなる場合におすすめです。また、具体例があることから物事を解説したい時にも向いています。
Webライティングの進め方を6STEPで紹介
Webライティングの進め方を6STEPで紹介します。
下記手順に沿って、Webライティングに挑戦してみましょう。
- 【STEP①】リサーチ
- 【STEP②】タイトル作成
- 【STEP③】構成作成
- 【STEP④】導入文の作成
- 【STEP⑤】本文の執筆
- 【STEP⑥】推敲する
【STEP①】リサーチ
初めに、執筆する記事のリサーチを実施します。競合記事をリサーチして、執筆する記事の大枠を決めていきましょう。
このとき意識する点は下記3つです。
- どんなユーザーに記事を読んでもらいたいか
- ユーザーが一番知りたいことは何か(顕在ニーズ)
- ユーザーが次に知りたいことは何か(潜在ニーズ)
上記内容を考慮してリサーチすれば、記事内で伝えるべき内容が明確になってきます。
例えば「Webライティングのコツ」をテーマにした記事を執筆するのであれば、下記のような大枠になります。
考慮する点 | 例 |
---|---|
どんなユーザーに記事を読んでもらいたいか | これからWebライティングに挑戦したい方 |
ユーザーが一番知りたいことは何か | Webライティングの基本テクニック |
ユーザーが次に知りたいことは何か | Webライティングに役立つツール |
これからWebライティングに挑戦したい方に向けて、記事前半で「Webライティングの基本テクニック」を、記事後半で「Webライティングに役立つツールや書籍などの紹介」を記載するといった大枠が完成します。
【STEP②】タイトル作成
記事の大枠が決まったらタイトルを作成しましょう。
タイトルを作成するときは下記内容を考慮します。
- 記事の内容と一致したタイトルにする
- 具体的な数字などを含める
- 簡潔で短くする(30〜35文字程度)
記事が検索エンジンに表示されたとき、ユーザーはタイトルを見て閲覧するかを決めるので、目を惹くタイトルを設定するようにしましょう。
【STEP③】構成作成
続いて、記事の構成を作成していきます。
記事構成では「h2」「h3」などの見出しタグを使用します。見出しは記事における各章のタイトルです。見出しを設定することによって、記事の要点が掴みやすくなります。記事の情報にあわせて、h2(大見出し)→h3(中見出し)→h4(小見出し)と細分化するようにしましょう。
■構成例
<h2> Webライティングのコツ3選</h2>
<h3> 一文を短くする</h3>
<h3> 箇条書きを入れて読みやすくする</h3>
<h3> ひらがなや漢字をバランスよく利用する</h3>
Webサイトを訪れるユーザーは、知りたい情報をすぐに得たい傾向があります。そのため、各見出しには結論を記載して見つけやすくしておくと、ユーザーの離脱を防げます。
【STEP④】導入文の作成
次に導入文を作成します。
基本的に導入では、下記要素を含む必要があります。
- 共感
- 問題提起
- 記事の内容提示
- 読了後の未来の提示
- 筆者の権威性(記名記事のみ)
導入文の例は下記の通りです。
■共感
「Webライティングの書き方がわからない」
「Webライティングが上達するコツが知りたい」
Webライティングに挑戦する上で上記のようなお悩みはないですか?
■問題提起
何も考えずに記事を執筆すると、読みにくい文章になってしまい、ユーザーの離脱につながってしまいます。
■結論と箇条書きでの内容提示
本記事では、Webライティングを上達させるためのコツを紹介しています。
■読了後の未来の提示
本記事を閲覧するとユーザーによってわかりやすい文章を執筆することができるでしょう。
■筆者の権威性
本記事は、Webライティングの書籍を出版している○○が執筆しています。
【STEP⑤】本文の執筆
導入文が完成したら「SDS法」「PREP法」いずれかのフレームワークを活用し、本文を執筆していきましょう。Webライティングでは、見出しと本文に齟齬があると離脱される可能性が高くなります。そのため、見出しと本文の関連性をしっかり意識しながら執筆していくのがポイントです。
【STEP⑥】推敲する
最後に、記事の推敲を実施します。
- ユーザーの知りたい情報が記載できているか
- 見出しと本文にズレはないか
- 競合記事からコピーした文章がないか
- 誤字脱字はないか
などを確認しましょう。
自身だけで確認するのではなく、第三者に記事推敲をしてもらうのもおすすめです。
Webライティングを上達させるコツ
最後に、Webライティングを上達させるコツを紹介します。
- 箇条書きや表を活用する
- 画像などのビジュアル要素を挿入する
- 語尾が重複しないように気をつける
- 冗長表現にならないように注意
- 表記ゆれに注意する
箇条書きや表を活用する
Webライティングでは、文章だけが延々と続くような執筆を避ける必要があります。文章が続いてしまう場合は「箇条書き」を使用して、要点をまとめましょう。
また、箇条書きだけでは情報が整理できない場合は「表」を活用します。「表」は複数のトピックを細かく比較するなどのケースに最適です。
画像などのビジュアル要素を挿入する
Webライティングでは、画像などのビジュアル要素の挿入も欠かせません。文章だけが続いてしまうと、ユーザーが飽きてしまい離脱する可能性があるためです。
例えば、h2(大見出し)にイメージ画像を挿入するだけでも、記事にメリハリがつき、ユーザーの離脱を防ぐことができます。
語尾が重複しないように気をつける
紙媒体での執筆と同様に、Webライティングでも語尾が重複しないように気をつける必要があります。同じ語尾が続くと、文章のリズムが悪くなり、違和感が残るためです。
少し意識して「です」「ます」「でしょう」などの語尾をバランスよく執筆することで、文章が格段に読みやすくなるので試してみてください。
冗長表現にならないように注意
Webライティングでは、冗長表現にならないように注意する必要があります。文章が冗長になると、読みづらい文章となり離脱につながってしまいます。
例えば「~することができる」を「~できる」に変更して文章をシンプルにしてみましょう。
表記ゆれに注意する
Webライティングでは、表記ゆれに注意しましょう。表記ゆれとは「下さい」「ください」や「事」「こと」など、記事内で文章の表記にズレが生じることです。
表記ゆれは、ユーザーにストレスを与えるため、推敲時にチェックして修正していく必要があります。企業でメディアを運用する際には、レギュレーションとしてゆれやすい表記をリスト化しておくことがおすすめです。
Webライティングを理解してWeb上で読みやすい文章を書こう
Webライティングの進め方6STEPを紹介しました。Webライティングとは、Web上のユーザーに向けて必要な情報を執筆することです。「SDS法」「PREP法」などのフレームワークを活用して執筆するのが基本となっています。
Webライティングを進めるときは「リサーチ」→「タイトル・構成作成」→「導入文・本文執筆」→「推敲」の順番でおこなうと要点をとらえたコンテンツが作りやすくなります。Webライティングを理解してWeb上で読みやすい文章を執筆してみましょう。
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WRITERケン ライター
大手採用メディア運営企業にてWebコンテンツ制作に約10年携わった経験をもつコンテンツディレクター兼ライター。これまでの経験を活かし、有益なWebマーケティングに関する情報を発信していきます。