採用ペルソナとは?作り方やポイントを解説!

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採用ペルソナとは?作り方やポイントを解説!

久永愛子

WRITER久永愛子Webマーケーター

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採用ペルソナとは?作り方やポイントを解説!

こんにちは、ジーピーオンライン(@gpol_tw)のヒサナガです!

採用ペルソナとは、採用マーケティングにおけるペルソナのことで、採用したい人物像のことを指し、求職者の属性や志向性、求める人物像をペルソナ策定項目に合わせて設定していきます。

この記事では採用ペルソナの作り方について詳しく解説し、企業にとっての重要性とメリットについて紹介します。

ペルソナとは?

ペルソナ(persona)という言葉は今でこそよく聞かれるようになりましたが、直訳すると「登場人物」や「人格」という意味です。
マーケティングにおいてのペルソナとは、製品やサービスを利用するユーザー像のことを指します。
具体的には年齢や性別、どんな仕事をしているのか、普段のライフスタイルや現状の悩みなど、詳細に情報を持たせます。

【関連記事】BtoB企業にペルソナ設定は必要?設定方法と注意点【ワークシート付】

採用におけるペルソナの重要性

採用基準が明確でないと、採用にぶれが生じてしまいます。採用関係者それぞれに、思う人物像があるかもしれませんが、それを明文化しないと、共通認識を持つことは難しいです。

採用ペルソナを設定するには、求職者の属性や志向性、求める人物像をペルソナ策定項目に合わせて、関係者各位で話し合っていく必要があります。この採用ペルソナを設定する過程は、自社の採用基準を明確にすることができ、採用活動が効率化されることが期待できます。

採用ペルソナを設定するメリット

求職者のペルソナを設定するメリットは大きく以下の2つがあります。

  • 自社にマッチした人材が採用できる
  • 採用したい人材の共通認識をもてる

自社にマッチした人材が採用できる

採用ペルソナを設定することで、自社にマッチした人材の採用につながります。

例えば、自社の文化や風土に合わない人材を採用してしまうと、長期的には採用ミスとなり、結果的に大きな損失につながることがあります。価値観のミスマッチを防ぐことができるように、採用ペルソナで設定することで採用ミスマッチを減らすことができ、採用成功率を高めることができます。

採用したい人材の共通認識をもてる

採用ペルソナを設定することは、採用したい人材の共通認識をもてるようになります。

例えば、企業が求める人材像をイメージし求職者が自社の求人情報を見たときに、自分自身がその求められている人材像に合致するかどうかを判断できるようになります。また、社内の採用に携わるスタッフが採用する人材について共通のイメージを持てることで、人による採用基準のブレが軽減されます。

求職者のペルソナはいつ設定すべき?

求職者のペルソナを設定すべきタイミングはいつでしょうか。
ここでは以下の4つのタイミングをご紹介します。

  • 採用したい人材からの応募を増やしたいとき 
  • 早期離職率が高いとき
  • 新規採用媒体に出稿するとき
  • 採用サイトをリニューアルするとき

採用したい人材からの応募を増やしたいとき

求める人材からの応募がない時は、ターゲットとなる人材とアプローチ方法がずれている可能性があります。その場合、採用ペルソナを設計することでずれを修正できます。

早期離職率が高いとき

新入社員の早期退職が多い場合、アプローチ方法と実際の職場との間に乖離が発生している可能性があります。自社の特徴や強み、競合との関係性を洗い出し、ペルソナを設計していく過程で、本当に自社に合っているのはどんな人物なのかを改めて見直す必要があります。

新規採用媒体に出稿するとき

新規採用媒体に出稿するときも、採用ペルソナがあると有効です。ペルソナに沿って求人票を作れば、希望に近い人材からの応募が期待できます。さらに、求人する職種ごとに採用ペルソナを設定することで、より効果的な求人原稿作成が可能になります。

採用サイトをリニューアルするとき

採用サイトを制作する際にも、「どんな人に見てもらいたいか」という視点が大切になるため、ペルソナ設定をする機会になります。新卒採用向けかキャリア採用向けか、仕事に対してどんな価値観を持っているかで、採用サイトのコンテンツ構成から表現手法まで変化します。

採用におけるペルソナ設定の手順

採用におけるペルソナの設定手順を5ステップでご紹介します。

  1. 採用戦略や採用計画の確認 
  2. 必要なスキルの洗い出し
  3. 人柄面の要件の洗い出し
  4. 採用ペルソナへの落とし込み
  5. 関係者への徹底共有

採用戦略や採用計画の確認

まずは、採用戦略や採用計画を確認し、どのような人材を求めているのかを明確にします。

どんな人材を何人採用するか、いつまでに採用するか、どういう目的で採用するかといった人員計画から、ターゲティングやポジショニングなどの調査はどうなっているかなど、採用戦略や計画がどうなっているのかを確認する必要があります。

必要なスキルの洗い出し

次に、求めるスキルや経験、資格などを洗い出します。採用が必要なポジション別に必要なスキルを洗い出したり、必須スキルと推奨スキルといったMUSTとWANTをはっきりとできるように、現場のヒアリングを得て細かく洗い出したりする必要があります。

必要なスキルの洗い出しの際は、できるだけMUSTスキルが少なくなるように、工夫することがポイントです。

人柄面の要件の洗い出し

求める人物像を設定するために、人柄面の要件を洗い出します。働く上でどのような価値観を持っているか、チームワークに対してどのような価値観を持っているか。人柄採用を重視する会社もありますが、要は社風マッチの要件になります。

多種多様な人材が集まることが良しとされる昨今において、ひとつの価値観に特定して採用要件に組み込むのは少し時代遅れにもなりかねません。会社の社風や風土といった価値観に明らかにミスマッチな特性はどんな人物か?を掘り下げていくことで洗い出しやすくなります。

採用ペルソナへの落とし込み

洗い出した要件をもとに、ペルソナを設定します。採用ペルソナには、人口統計学で使われているセグメントの「デモグラフィック」と、心理学要因のセグメントである「サイコグラフィック」、そして転職動機や就職動機といった会社選びの軸といった採用ペルソナならではの項目を用いることをお勧めします。

関係者への徹底共有

採用ペルソナを設定したら、関係者に共有し、採用活動に反映させます。

採用ペルソナに関する情報は、採用担当者だけでなく、現場の社員やマネージャー、面接担当官といった関係者すべてに共有することが重要です。そのようにすることで、採用基準についての共通認識が得られ、採用ミスマッチを防ぐことができます。

採用種別・ペルソナに含めるべき項目

採用種別でもペルソナに含めるべき項目は異なります。
新卒採用、中途採用(未経験採用)、キャリア採用(経験者採用)に分けてご紹介します。

新卒採用のペルソナに含めるべき項目

  • 年齢、居住地、学歴(学部・学科) 
  • 学生生活における経験(部活・アルバイト・プライベートでの取り組み)
  • 志望業界/志望職種
  • 就活の悩み
  • 就活の軸(就職する上で最も重視すること)
  • ライフスタイル(趣味、行動特性等)
  • 情報接触媒体(よく使うSNSやツール、よく見る動画チャンネル等)

中途採用(第二新卒や未経験者採用)のペルソナに含めるべき項目

  • 年齢、居住地、学歴(学部・学科) 
  • 社会人経験年数、職歴、業界年数、所得
  • スキルセット(経験業務、保有資格、ITスキル)
  • ライフスタイル/ライフステージ
  • 情報接触媒体(よく使うSNSやITツール、購読している本やサイト等)
  • 仕事の悩み
  • 転職理由や転職希望の職種、業界、企業像
  • 転職の軸(転職する上で最も重視すること)

キャリア採用(経験者採用)のペルソナに含めるべき項目

  • 年齢、居住地
  • 社会人経験年数、職歴、業界年数、職種、所得
  • スキルセット(経験業務年数、保有資格、ITスキル)、ポジション
  • ライフスタイル/ライフステージ
  • 情報接触媒体(よく使うSNSやITツール、購読している本やサイト等)
  • 仕事の悩み
  • 転職理由や転職希望の職種、業界、企業像
  • 転職の軸(転職する上で最も重視すること)

採用ペルソナを策定する際に考慮すべきこと

採用ペルソナを作成する1番目の手順に出てきた「採用戦略や採用計画の確認」フェーズで、特に内容をしっかりと確認しておく必要がある項目は次の3つです。

昨今の求職者の傾向

求職者の傾向や志向性は年々変化しています。そのため、求職者の傾向を把握し、求める人物像を設定することが重要です。

求職者の傾向について調べるには、以下のような方法があります。

  • 統計データの分析:
    労働統計局や厚生労働省の調査報告書など、公的機関が発表する統計データを分析することで、求職者の傾向を把握することができます。
  • インタビュー調査:
    求職者や転職希望者に対してインタビュー調査をおこなうことで、彼らの意識・傾向を把握することができます。
  • 専門家の意見聴取:
    求職者に特化した人材紹介会社や就職支援団体、キャリアコンサルタントなど、求職者に詳しい専門家の意見を聴取することで、求職者の傾向を把握することができます。

また、昨今は大手人材会社が求職者の意識調査を発表しており、有益な情報をインターネット上で探すことも可能です。これらの方法を組み合わせることで、より正確な求職者の傾向を把握することができます。

採用市場の動向

採用市場の動向を把握し、求める人物像を設定することも重要です。特に競合企業との差別化を考える場合は、より深い分析が必要になります。

市場の動向を把握することで、どのような人物像が求められているのか、どのような人材が不足してくるのかなど予測をたてることができます。

採用市場の動向について調べるには、以下の方法があります。

  • 就職情報サイトの調査:就職情報サイトに掲載されている求人情報を調べることで、どのような求人が多いのか、どのようなスキルが求められているのかを把握することができます。
  • 求人広告の調査:求人広告に掲載されている情報から、どのような人物像が求められているのかを分析することができます。
  • 人材紹介会社の情報収集:人材紹介会社が扱っている求人情報や、人材市場の動向についての情報を収集することができます。
  • 業界誌の調査:業界誌に掲載されている求人情報や、業界全体の動向についての情報を収集することができます。

人事や採用担当者の場合、お世話になっている人材紹介会社の担当者に聞いてみると、市場の動向について詳しく教えてもらえることがあります。一度訪ねてみることをお勧めします。これらの方法を組み合わせることで、より正確な採用市場の動向を把握することができます。

競合との差別化

自社の強みや特徴を考慮して、競合との差別化を図ることが重要です。競合と同じような人物像を求める場合、自社の差別化ができず、求職者の興味を引くことができません。自社の独自の特徴を考慮して、競合との差別化を図ることが重要です。

3C4Pといったマーケティングフレームワークからターゲティングやポジショニングを改めて設定します。企業の魅力因子と言われている採用4P※を用いて、自社の魅力を明確にし、USP※策定してみましょう。

philosophyの魅力 = 企業理念・MVV
professionの魅力 = 仕事・事業内容(職種・職務内容)
peopleの魅力 = チーム・スタッフ・組織風土
privilegeの魅力 = 待遇・福利厚生・人事制度・環境

※企業の魅力因子4Pとは株式会社リンクアンドモチベーションが提唱した、企業の魅力をつくる要素のこと。

※採用におけるUSP(Unique Selling Proposition)は、企業が求職者に対して自社の魅力や独自性を伝えるための要素や利点を指します。

ペルソナ設定の効果を高めるポイント

採用ペルソナにもコツがあります。
以下のような行動を起こすことでさらに効果を高めることができます。

  • 現場からの情報を反映する
  • 求人職種ごとに採用ペルソナを作成する
  • すべての関係者にしつこいくらいに共有する
  • 振り返りをおこないブラッシュアップする
  • 各採用ツールに反映する

現場からの情報を反映する

採用ペルソナを改善する際には、現場からの意見や情報を取り入れることが大切なポイントの一つです。現場の社員は実際に業務をおこなっているため、必要なスキルや価値観ミスマッチになりやすい傾向などを正確に把握していることが多いです。現場にいる社員の情報を収集し、それを活用することで、より自社にマッチした人材を採用することができます。

求人職種ごとに採用ペルソナを作成する

求人職種ごとに採用ペルソナを作成することで、より効果的な採用活動ができるようになります。求人職種ごとに求められるスキルや経験、人柄が異なるため、それに合わせたペルソナを設定することが重要です。求人広告においても職種ごとに採用ペルソナがあると求人原稿がより効果的に作成できます。

すべての関係者にしつこいくらいに共有する

採用ペルソナを策定する際には、すべての関係者に共有することが大切です。

採用ペルソナの設定手順に「採用ペルソナに関する情報は、採用担当者だけでなく、現場の社員やマネージャー、面接担当官といった関係者すべてに共有することが重要です。」と記載しましたが、すべての関係者にしつこいくらいに共有することがポイントです。

1回共有するだけでなく、定期的に共有する仕組みづくりが大切です。

振り返りをおこないブラッシュアップする

採用ペルソナを設定したら、定期的に振り返りをおこない、必要に応じてブラッシュアップすることが重要です。求職者の傾向や動向が変化するため、採用ペルソナも定期的に見直す必要があります。

採用ペルソナを定期的に振り返るためには、求職者の傾向や動向、市場の動向、競合企業の動向などを定期的に情報収集することが重要です。採用ペルソナを振り返るタイミングは、採用活動の進捗状況や求職者の傾向に合わせて定期的におこなう必要があります。具体的なタイミングは、半年に1回や1年に1回など、採用活動の進捗状況に合わせて決定しましょう。

各採用ツールに反映する

採用ペルソナを設定したら、採用ツールに反映させることが重要です。

求人広告や採用サイトはもちろん、採用パンフレットや、採用ピッチ資料など、すべての採用ツールに採用ペルソナを反映させてブラッシュアップすることで、より効果的な採用広報ができるようになります。

採用ペルソナそのものより設定する過程が重要

採用ペルソナは求職者の属性や志向性、採用したい人物像などを定めたものです。採用活動においては求職者の立場に立って、どのような情報を伝え、どのような優位性をアピールすべきかを考えるためのツールとして用いられます。

採用ペルソナを設定することで、ターゲットを明確化し絞り込みができるほか、早期離職を防止することができ、効果的な採用広報ができるようになります。採用ペルソナを設定する際には、採用戦略や採用計画を確認することから始め、必要なスキルや人柄面を洗い出し、それをペルソナに落とし込むことが重要です。また、ペルソナそのものが重要ではなく、設定する過程が重要であることを忘れずに取り組みましょう。

ジーピーオンラインの採用サイト制作

ジーピーオンラインの採用サイト制作サービス

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など、これまで当社ではたくさんの企業さまの採用サイトを制作してきました。

また、当社においても、オウンドメディアを活用した採用活動にシフトしました。採用力の強化を目的として「驚きでも感動でもなく“ありがとう”を。」をスローガンにリクルートサイトのリニューアルをおこなった結果、書類通過率約3.9倍を実現し、当社の求める人物像とマッチした応募者の割合が上がっています。

人材獲得競争が激化している現代、変化する求職者ニーズを正確に捉え、オウンドメディアでの最適な情報発信と求職者の共感醸成から求職者の母集団形成とマッチング精度の向上を支援します。

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この記事の著者
久永愛子

WRITER久永愛子 Webマーケーター

2000年在学中から独学でWebサイト制作を経験したのち、2007年にジーピーオンライン入社。ディレクター、総務、広報、人事・採用などさまざまなポジションでの経験を活かし、Webサイト運用やWebマーケティングに関する情報を分かりやすく発信していきます。

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