中途採用における母集団形成の手法10選!人材紹介会社との付き合い方も解説

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中途採用における母集団形成の手法10選!人材紹介会社との付き合い方も解説

こんにちは、ジーピーオンライン(@gpol_tw)のけんけんです!

今、採用市場は稀に見る売り手市場であり、業種や職種に関係なく多くの企業の採用担当者が採用難易度の高さを感じているはずです。このような採用市場の動向を受け、新卒採用ではなく中途採用に力を入れている企業も少なくないことでしょう。しかし昨今の採用市場は、さまざまな要因が入り乱れており中途採用の難易度も低くはありません。このように難易度の高まった中途採用を成功させるにも、母集団形成は有効です。

この記事では、中途採用に力を入れている企業や、中途採用でお困りの採用担当者に向けて、中途採用においても母集団形成が重要な理由の説明と、効果的なやり方をご紹介します。また、人材紹介会社を利用する際の注意点や人材紹介会社の担当者との付き合い方もあわせて解説しています。

中途採用においても母集団形成が重要なのか?

中途採用においても母集団形成は非常に重要なプロセスのひとつです。なぜ重要なのか?をお伝えするために、まずは最新の中途採用市場の動向を簡単に説明します。

中途採用市場の動向

新型コロナウイルス流行の影響を受け、令和2年ごろ有効求人数や有効求人倍率は落ち込みを見せていました。しかしここ最近になり、新型コロナウイルスによる経済への悪影響も落ち着きを見せ始めています。それに伴い、企業側の採用意欲が高まりを見せています。そのため、有効求人数も回復傾向にあり、有効求人倍率が1.0倍を超え求職者が求人を選べる売り手市場の状況が続いています。

中途採用市場の動向

このような売り手市場が続いているということは、慢性的な人手不足の状態を示しており、人材獲得競争がさらに厳しくなることが予見されます。

こうした採用市場の中で中途採用を成功させるためには、自社の求人に興味や関心を持ってくれる人材を集める「母集団形成」をおこなう必要があります。厳しい採用環境下で採用活動を成功させるためには、自社にマッチした「質」の高い母集団を、十分な「数」集める必要があります。質の高い応募者を潤沢に集めることができて、初めて自社にマッチした優秀な人材を十分に採用することができるのです。

母集団形成(ぼしゅうだんけいせい)とは?

母集団とは、自社の求人に興味や関心を持った求職者のことで、母集団形成とは、このような人材を多く集めることを指します。母集団形成をおこなうことで、ターゲットとなる自社にマッチした人材からの応募数を増やせると共に、採用活動の効率化を図れます。さらには、短期離職や採用ミスマッチを防ぐことで採用コストや教育コストの削減にもつながります。詳しくは「母集団形成とは?基本的な5つの手法とアイデアあふれる求人事例3選」に記載していますので、こちらの記事をご覧ください。

採用人数が少ない場合に効果的な求人のやり方5選

ここでは、新卒採用の母集団形成とは異なる点や、中途採用の母集団形成の特徴や効果的な手法を紹介します。

中途採用における母集団形成は、手法の選定が非常に重要です。自社にマッチする人材か否かは元より、職種、スキルレベル、採用規模、入社時期などの要素を踏まえて最適な母集団形成の手法を選定しなければならない点が新卒の母集団形成と異なり、難しい点です。

ここでは、代表的な中途採用の母集団形成方法の中から、採用予定人数が少ない場合におすすめする求人方法の紹介と解説をしていきます。

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングとは、転職サイトのような求職者から応募を待つ従来の受動的な採用手法とは真逆の、募集企業から求職者へアプローチを仕掛けていく方法です。

ダイレクトリクルーティングを利用する企業は、サービスに登録している求職者の経歴やスキルなどの情報を閲覧することができます。これらの情報から自社の求める人材に近いと感じた求職者に対してスカウトメールを送る、という仕組みです。

ダイレクトリクルーティングの特徴として、自社の求める人材に近いと感じる求職者に直接アプローチを仕掛けるので、選考フローの中でスクリーニングが不要となります。また、求職者と1on1でやり取りができるため、求職者に自社の魅力を伝えやすい点もメリットです。

しかし、従来の採用手法と異なり独特のノウハウが必要な点には注意が必要です。

ダイレクトリクルーティングに登録している求職者は、さまざまな企業からアプローチを受けています。そのため、自社の送るスカウトメールの文面を工夫しなければ競合他社のスカウトに埋もれてしまいます。求職者の情報をきちんと読み込み、スカウトに至った理由やどのような働き方を想定しているかなど、求職者に対し興味を持っていることをしっかりと伝えることが成功のポイントです。

また、母集団の質を担保しつつも数を確保するために、スクリーニングの基準をしっかりと定めておく必要があります。ダイレクトリクルーティングを始めたばかりの採用担当者などは、スカウトを送るか否か悩む場面も多いかと思います。スカウトを送る際に悩む必要がないところまで基準を定めておくことが理想ですが、最初から完璧な基準を設けることは難しいので、悩んだ際にはなぜスカウトを送ったのか、なぜスカウトを送らなかったのかを言語化し、スクリーニングの基準に落とし込むようにしておきましょう。

メリット 1.自社が求める人材に直接アプローチできる
2.優秀な人材を採用しやすい
デメリット 1.独特のノウハウが必要
2.工数がかかる

ダイレクトリクルーティングについては「ダイレクトリクルーティングとは?メリット・デメリットから採用成功のポイントまでわかりやすく解説」に記載していますので、こちらの記事もご覧ください。

リファラル採用

リファラル採用とは、自社の社員から求職者を紹介してもらう採用方法です。自社の社員が知人や友人に対して社風や職場の雰囲気、働き方などを伝えて勧誘するため、入社後の働くイメージを鮮明に描いてもらえます。そのため、離職率が低くなるメリットがあります。

また、自社の求める人物像の要件を明らかにしておくことで、必要なスキルセットやマインドを持った人材を獲得しやすく、ハイパフォーマーを獲得できる可能性も高くなります。他の手法と異なり、採用費用がかからない点もメリットのひとつです。

しかし、従業員から紹介を受けないことにはリファラル採用は進まないため、リファラル採用制度を従業員に周知しておかなければなりません。紹介してくれる従業員にもメリットが生まれるように、紹介者に対して紹介料を払うなどの制度を設けている企業も少なくありません。

注意点として、従業員からの紹介が前提であるために、大量採用には向いていないことです。また、従業員に知人を紹介してもらうために、魅力的な職場環境を整えておく必要があります。紹介者の心理的障害を取り払い、安心して働ける職場であると認識してもらえるように普段から職場環境の改善に取り組んでおきましょう。リファラル採用を成功させるための職場環境の改善には、従業員が知人や友人にどれくらい自社を勧めたいか?を数値化する「eNPS」の実施が有効です。現在の「職場の推奨度」を知ることができ、職場環境改善の糸口が見つけられます。

そして、リファラル採用で入社した従業員が短期離職してしまったり、紹介者が退職してしまうケースも考えられます。その際、残された従業員が気まずさを感じたり、不利益を被ることがないような、紹介者を守るための制度も構築し、周知しておくことが望ましいでしょう。

メリット 1.採用コストがかからない
2.採用ミスマッチを防げる
デメリット 1.社内環境を整えておく必要がある
2.大量採用は難しい

リファラル採用については「リファラル採用とは?メリット・デメリットや成功のポイントを解説」に記載していますので、こちらの記事もご覧ください。

アルムナイ採用

アルムナイとは転職や起業、育児や介護などの理由によって中途退職した職員のことを指しており、日本語に直訳すると卒業生という意味です。そして、アルムナイ採用とは、これら退職者を再雇用することを意味します。

日本ではまだまだ普及率の高くないアルムナイ採用ですが、欧米では一般的な採用手法として確立されています。日本でもアルムナイ採用を採り入れる企業が増えてきており、その理由は、終身雇用や年功序列の時代ではなくなりつつあり、人材の流動化が加速しているからです。そのため、自社の社風や働き方を理解している退職者は貴重な人的資源であり、この貴重な人的資源を再活用することは、採用活動の成功ならびに企業成長へとつながっていくのです。

アルムナイ採用のメリットは、即戦力を採用できることです。自社で働いた経験を有するアルムナイは、業務内容や社内制度をすでに知っておりわずかな教育期間で即戦力となります。また、入社してみたらイメージと違っていたり、職務内容が想像とは異なっていたということもなく、採用ミスマッチのない採用が可能です。

さらに、アルムナイが自社を退職後に得た知識やスキルなどを自社で活かしてもらうことにより、新しい視点や価値観が職場に取り込まれます。これにより社内の活性化や抱えていた課題が解決し、生産性の向上などの効果も期待できます。

しかし、アルムナイ採用には注意点もいくつか存在します。まず、アルムナイと良好な関係を築いておく必要があることです。アルムナイ採用の成否は、アルムナイの決断が大きな鍵を握っています。退職時にネガティブな思いが強ければ、アルムナイとして迎え入れることは困難となります。また、アルムナイ採用で以前の職場に戻りたいと考えた際に、今さら戻ってきてどう思われるのだろうか、という不安や、新しく入った人たちとうまくやっていけるのだろうか、というような不安が付き纏います。このような退職時のネガティブ要素や、復帰時の不安を払拭する必要があり、退職時の面談やアルムナイ制度の周知、入社前の面談や職場見学など快く迎え入れるための制度や社内の雰囲気作りが必要です。

メリット 1.即戦力の採用ができる
2.他社の知見を採り入れられる
デメリット 1.良好な関係を継続しておく必要がある
2.復職しやすい社内の雰囲気が必要

アルムナイ採用については「アルムナイ採用とは?メリット・デメリットや企業の導入事例を紹介」に記載していますので、こちらの記事もご覧ください。

人材紹介サービス

人材紹介サービスとは、人材紹介会社へ希望する人材の要件を伝え、マッチする人材を紹介してもらう採用方法です。人材紹介会社には、総合型のサービスと業界や職種に特化した特化型のサービスがあります。

サービスを利用することで、採用に関連するさまざまな業務をエージェントが代行してくれたり、サポートをしてくれます。このため、採用ノウハウがなかったり、採用業務に割くリソースがない場合にでも採用を進めることができるのです。

最近では、人材紹介サービスを利用する企業も増えていることから、人材紹介サービスについては後述で詳しく説明します。

メリット 1.採用リソースやノウハウがなくても採用できる
2.採用難易度の高い場合に効果的
デメリット 1.採用コストが高額になる
2.自社に採用ノウハウを蓄積できない

人材紹介サービスについては「大手人材紹介会社10選!人材紹介会社活用で採用成功率を上げるポイント」に記載していますので、こちらの記事もご覧ください。

ヘッドハンティング

ヘッドハンティングとは、他社で勤務している優秀な人材にスカウトをかける採用手法です。ダイレクトリクルーティングと同じく、求人募集に応募してくるのを待つのではなく、専門スキルを持った優秀な人材やマネジメントスキルの高い管理職、または経営幹部などにアプローチを仕掛けていきます。ヘッドハンティングには人材紹介サービスに登録した人材の中からアプローチをおこなう登録型ヘッドハンティングと、自社のネットワークや専用の人材データベースなどから、求める人材にアプローチを仕掛けるリサーチ型ヘッドハンティングがあります。

独自の人材データベースなどからアプローチを仕掛けるリサーチ型のサービスを提供している人材紹介会社をヘッドハンティング会社と呼び、ヘッドハンティング会社のリサーチ型サービスは、転職意思がない潜在層の人材にもアプローチすることができます。

ヘッドハンティングのメリットは、経営陣などのハイクラスな人材を採用できることです。ヘッドハンティングの対象となる人材は、すでに他社で活躍しているケースがほとんどで、採用市場に出てくることは稀な人材です。このような潜在層に潜む人材は、こちらから積極的にアプローチを仕掛けなければ採用することが難しく、ヘッドハンティングサービスを利用することが効果的です。

注意点としては、採用コストと入社までに時間がかかる点です。ハイクラスの人材は重責を担っていることが多く、そのため退職手続きに時間を要します。また、優秀な人材であるほど流出を防ぐために引き止め交渉がおこなわれたり、交渉の一環で高額な報酬を提示される可能性もあります。そのため、通常の採用手法よりも入社までに時間がかかる点と、採用コストが高額になる点に注意が必要です。

メリット 1.優秀な人材を採用できる
2.潜在層へのアプローチが可能
デメリット 1.採用コストは高額になりがち
2.採用までに時間がかかる

採用人数が多い場合に効果的な求人のやり方5選

採用予定人数が少ない場合におすすめの中途採用手法を先述しました。続いて採用予定人数が多い場合の中途採用手法を紹介します。新規部署の立ち上げなどの理由から、中途採用でも大量採用をおこないたい場合に参考にしてください。

転職フェア

転職フェアとは、複数の企業が合同でおこなう企業説明会のことで、転職イベントとも呼ばれ、転職フェアには多くの求職者が来場します。

新卒の合同説明会とは異なり、基本的に1対1で面談を進めるのが転職フェアの特徴です。1日で多くの求職者と接点を持つことができるのが転職フェアのメリットで、直接自社求人のアピールができるので、魅力を伝えやすいというメリットもあります。また、自社のことを知らないという潜在層とも出会うことができ、知名度の低い企業でも優秀な人材を採用できる可能性があります。

新卒の合同説明会と同じく、転職フェアにも総合型と特化型が存在します。出展の際には、自社の求める人材と来場者の層がマッチした転職フェアを選ぶようにしましょう。

注意点としては、フェア出展費用が必要でうまく母集団形成ができないと採用コストが高額になる可能性があることです。転職フェアの主催者にどれくらいの集客を見込んでいるのか、どのような手法で集客をおこなっているのかを確認し、自社のブースに何人くらい誘致できるのかを試算して計画を立てましょう。可能であれば、自社でも出展することをPRし自社ブースへの来場者を確保するようにしましょう。

他の注意点として、新卒の合同説明会とは異なり、実際の雇用条件や就業環境、具体的な業務内容に話が及ぶ可能性が高いため、採用担当者はあらかじめ質問に答えられるように準備を整えておく必要があります。また、自社ブースに来場した求職者が自社の求めている要件を満たしているのかを確認できるように、あらかじめ質問事項を定めたり質問シートを作成するなどしておきましょう。

メリット 1.多くの母集団を獲得できる
2.知名度がなくても母集団形成が可能
デメリット 1.地方開催が少ない
2.求職者の質のコントロールは難しい

転職サイト

転職サイトは、求人情報が掲載されたサービスの総称で、転職を希望する求職者が応募する企業を探すために利用します。転職フェアと同じく総合型と特化型の転職サイトが存在します。総合型の転職サイトは多くの求職者が登録し利用しているため、数多くの求職者の目に留まるのが特長です。特化型の転職サイトは、業界や業種、職種や求職者の属性を絞っているため、母数は少なくなりますが自社の求める人材に近い求職者と出会える可能性が高くなります。自社で採用したい職種や求める要件によって使い分けるようにしましょう。

転職サイトには、掲載時に掲載費用を支払うイニシャル型のサービスと、掲載は無料でサービスを通して採用した際に費用が発生する成果報酬型のサービスがあります。成果報酬型は、掲載するのには費用が発生しませんが、大量採用する際にはコスト高となりますので、大量採用をおこなう際にはイニシャル型の転職サイトが向いているといえるでしょう。

人材の流動性が高まっている昨今、転職サイトに登録している人材は非常に多く、転職に意欲的な顕在層だけでなく潜在層に対してもアピールできることが転職サイトのメリットのひとつです。

潜在層に対しては、オプションのスカウトメールなどの機能を使うことで、応募を待つだけの受動的な採用でなく、攻めの採用をおこなうことができますので有効に活用していきましょう。顕在層は採用までの時間が比較的短いのでスカウトをうまく利用することで短期間で入社してもらうことも可能です。

しかし多くの企業が登録しているため、競合他社の求人情報に埋もれてしまいがちなことがデメリットです。他社求人に埋もれないように掲載順位をあげるためのオプションがいくつも用意されているサービスが多いので、費用はかかりますが活用を考えてみましょう。また、掲載する写真や文面を工夫し、他者との差別化を図ることが大切です。

メリット 1.利用者が多い
2.転職に前向きな顕在層が利用している
デメリット 1.求人が埋もれないような工夫が必要
2.母集団形成できないと採用コストが高額になる

ソーシャルリクルーティング(SNS採用)

ソーシャルリクルーティングとは、自社の魅力や求人情報をSNSを通して発信し、求職者にアピールする採用手法のことです。SNSに搭載されているダイレクトメールなどの機能を使えば、求職者と直接やりとりをすることも可能です。

SNSにはさまざまな種類があり、代表的なものをあげると「YouTube」「TikTok」「X(旧Twitter)」「Instagram」「Facebook」などのサービスがあります。

ソーシャルリクルーティングのメリットとして、拡散力が高いため幅広くアプローチができる点があげられます。また、無料で利用することもできるので採用コストの削減にもつながります。利用するSNSによって若手やミドル世代など、狙ったターゲットにアプローチすることが可能で、地域を限定した配信をおこなうこともできます。

注意点として、高い拡散性があるため無知による誤った情報の発信、従業員の不祥事、意図しない想定外の非難などを起因として炎上(批判が殺到し収まりがつかない状況)する可能性があることです。SNSは一度炎上すると拡散性の高さから、その後の情報のコントロールが事実上不可能になります。そのため、企業でSNSを利用する際には炎上防止策を含めた運用ルールを定めた上で運用することをおすすめします。

そして、SNSで高い拡散性や影響力を手に入れるには中長期的な取り組みが必要です。発信を続けなければ他のアカウントの情報に埋もれてしまうため定期的な発信が必要です。また、発信する内容やタイミングなど、SNSの運用には専門的な知識も必要であるため、ノウハウがない企業がこれから運用を開始するのであれば、試行錯誤が必要なため母集団を形成できるまでにはさらに時間を要します。基本的には転職潜在層へのアプローチになるため、即効性が低い採用手法である点に注意してください。

メリット 1.拡散力が高く、投稿がバズれば幅広くアプローチできる
2.無料で利用できブランディングにもつながる
デメリット 1.炎上のリスクをはらんでいる
2.定期的な発信が必要で時間がかかる

オウンドメディアリクルーティング

オウンドメディアリクルーティングとは自社のオウンドメディア(採用サイト、採用ブログ、SNSアカウント)を活用し、自社の魅力を訴求しながら求人情報を掲載することで母集団を募る方法です。

オウンドメディアのひとつである採用サイトは、転職サイトへの掲載に比べ自由な発信が可能であり、魅力的な情報や独自性のある情報を発信することで、求職者に自社の魅力を訴求できます。また、採用ブログでは自社の社員が情報発信するとより特徴や社風を求職者に伝えやすく、自社にマッチした母集団を形成できます。

このように、オウンドメディアを活用することで、求人媒体からの応募者よりも自社にマッチした入社意欲の高い人材を獲得しやすくなるのがオウンドメディアリクルーティングのメリットです。また、このような人材は雇用定着や、早期活躍も期待できるでしょう。

他にも、オウンドメディア経由で応募や採用が発生した際に費用が発生することがないので、通年で中途採用をおこなっている企業や、オープンポジションで優秀な人材を募っているような企業、大量の母集団形成をおこないたい企業におすすめの採用手法です。

しかし、オウンドメディアの構築や運用には費用と時間を要する点に注意が必要です。よほどの大企業や知名度の高い企業でない限り、オウンドメディアを構築しただけで母集団を形成することはできません。オウンドメディア経由で母集団を形成したい場合には、採用ターゲットに刺さるコンテンツを制作し、企業文化やブランドイメージにあわせたデザインでオウンドメディアを構築する必要があります。また、分析を繰り返し適切な運用をおこなう必要もあり、時間や知見が必要な点にも留意しましょう。

メリット 1.長期的な運用が可能で自由な発信ができる
2.長期的に見ると採用コストを抑えられる
デメリット 1.コンテンツ制作に時間がかかる
2.効果的な運用にはノウハウが必要

ハローワーク

ハローワークは厚生労働省が運営する総合的雇用サービス機関で「公共職業安定所(こうきょうしょくぎょうあんていじょ)」や「職安(しょくあん)」とも呼ばれており、幅広い年齢層の求職者が利用しています。

ハローワークは、国が無償で支援をおこなう雇用のセーフティネットであることから、他のサービスと異なり掲載費用も成果報酬も不要な完全無料で利用できる点がメリットです。採用コストが高騰している昨今、利用者の多いサービスを完全無料で利用できるのは大きなメリットです。

また、ハローワークは全国544所に設置されており、全国ネットワークによる支援のほか、自治体とのワンストップ窓口(340所)などにより、地域密着型の就職支援を実施しています。そのため、地方採用に強いことが特長です。

注意点として、政府が運営するサービスのため雇用条件ではない内容や、必要な条件が全て明示されていないものは受理してもらえません。職種別、就業場所別、雇用形態別に求人を出す必要もあることから、初めて利用する際には注意が必要です。今はWebからの求人申し込みが可能なハローワーク インターネットサービスが利用できますので、Webからの申請がおすすめです。

メリット 1.完全無料で利用できる
2.地域密着型で地元採用に強い
デメリット 1.求人票作成と提出に工数がかかる
2.若手の利用者は少なめ

キャリア採用には欠かせない人材紹介会社との付き合い方

人材紹介とは、希望する人材の要件を伝え、マッチする人材を人材紹介会社から紹介してもらう採用方法です。人材紹介会社には、総合型のサービスと業界や職種に特化した特化型のサービスがあります。

人材紹介のメリットは、求める人材を人材紹介会社が紹介してくれるため、応募者を募るための活動やスクリーニングの工数が削減でき採用業務の負担を軽減できる点です。人材紹介サービスの利用には紹介料が必要ですが、うまく活用することで採用活動にかかる人的コストを削減でき、採用活動全体のコストを削減できる可能性もあります。

ここでは、人材紹介会社・人材紹介サービスとはどのようなものか。どれくらいのコストがかかるのか、そして人材紹介会社との上手な付き合い方について解説します。

人材紹介会社とは?

人材紹介会社とは、独自の人材データベースの中から要望に近い人材をピックアップして紹介してくれるサービスを展開する企業で、正式名称を「有料職業紹介事業者」といい、このようなサービスを人材紹介サービスと呼びます。

人材紹介とよく混同されるのが、人材派遣です。人材紹介と人材派遣の違いは「誰が雇用主なのか」です。人材紹介は、紹介された就業先に直接雇用されるのに対し、人材派遣は派遣会社が雇用する従業員を就業先となる企業に派遣する点が違いです。

人材紹介会社には、採用活動を手助けしてくれるエージェントが所属しています。エージェントは、さまざまな採用活動を手助けしてくれます。例えば「すぐにでも採用したい」というような急ぎの求人にも対応してくれるのが人材紹介サービスのメリットです。そのため、通常は採用に2ヶ月から3ヶ月程度の時間を要しますが、急な欠員が出た際に短期間で人材を採用する必要がある場合にも人材紹介サービスは有効な手法です。

さらには、非公開求人など秘匿性の高い採用をおこなえることも人材紹介サービスの特徴です。非公開求人を利用するのは、新規事業の立ち上げや事業再編、再構築などの他社に知られたくないコンフィデンシャル性の高い職務内容で求人をかける場合が考えられます。また、業界や業種によっては求人を出すことで前任者が退職したという噂が立つなどのリスクも考えられるため、リスクヘッジとして非公開で求人を進めるケースも考えられます。このような場合にも人材紹介サービスの活用が適しています。

人材紹介会社に支払う手数料の相場

人材紹介サービスで支払う手数料について説明します。相場として、採用予定者の想定年収の30%程度を紹介料として支払う必要があります。

成功報酬が基本となっており、初期コストや採用に至らなかった場合には費用が発生しないケースがほとんどですが、人材紹介会社によっては着手金を必要とするサービスもありますので、人材紹介会社を選ぶ際にはしっかりとサービス内容と費用面を確認しましょう。

紹介料は利用する紹介会社によって異なりますが、他の手法に比べて採用コストは高額になりがちで、大量採用ではコスト高となるので向いていません。

また、採用難易度や職種、スキルレベルが上がるに連れ紹介手数料が高額になる傾向があります。採用難易度とも関連して、地域やエリアごとで手数料が異なるケースも存在します。

紹介された人材が早期離職してしまった場合などに紹介料の返金が受けられるケースも多く、紹介会社を選ぶ際にはチェックするようにしましょう。

人材紹介会社の活用方法と担当者との付き合い方

人材紹介会社のエージェントは自社の採用活動を手助けしてくれるため、採用ノウハウがなかったり工数をかけることができない場合などは非常にありがたい存在です。

紹介会社のパフォーマンスを最大限に発揮するため、自社の採用基準や紹介してもらった人材の選考結果などを可能な限り詳しく共有することをおすすめします。これらの情報を共有することで、紹介される人材のスクリーニング精度が上がり、より効率的な選考が可能となります。特に、不採用となった理由は明確に伝えるようにしましょう。

しかし、人材紹介会社のエージェントに採用活動の大半を任せてしまうことで、自社に採用ノウハウを蓄積できないことに注意が必要です。

事業拡大などの理由で採用数が増え、自社単独で採用活動をおこなうようになった際に、適切な選考ができなかったり母集団が形成できなかったりと、想定以上に単独での採用活動が負担に感じてしまう可能性があります。

また、内定辞退や早期退職、採用ミスマッチなどの課題もあることから、採用ノウハウの蓄積のためにも人材紹介会社のエージェントへ採用活動を完全に任せ切らないように注意しましょう。

おすすめの活用方法

  • 短期間での採用や競争率の高い職種の採用など、採用難易度が高い場合
  • 求めるスキルが高かったり、要件が多い場合
  • 非公開で求人をおこないたい場合
  • 大量募集ではなく、ピンポイントで採用したい場合

担当者との付き合い方のコツ

  • 選考合否の結果を必ず共有する
  • 採用計画を伝える
  • 人材要件を伝える
  • 選考要件を伝える

中途採用における母集団形成を成功させるポイントまとめ

中途採用においても母集団形成は非常に重要なプロセスです。中途採用で母集団を形成する際には「質」と「量」の他にも採用規模や時期、求めるスキルなどさまざまな要件を加味した上で手法を定めなければなりません。

中途採用の母集団形成にはさまざまな手法が存在しますが、人材紹介会社のサービスを利用する企業が多くなっています。人材紹介サービスを利用する際には、次の点に注意しましょう。

  • 紹介料や短期離職の際の返金制度などを確認する
  • 人材紹介会社が得意とする業種や職種を確認する
  • エージェントに採用計画を伝える
  • 選考状況や結果をエージェントに伝える
  • 採用活動をエージェントに丸投げしない

採用市場は売り手市場が続いており、中途採用の難易度は上がり続けています。人材紹介をはじめ、各種サービスの特徴を理解し効果的に利用していかなければ効率的な母集団形成はおこなえず採用活動の成功もありません。それぞれのメリットデメリットを確認し、採用活動の成功を目指しましょう。

ジーピーオンラインの採用サイト制作

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採用ブランディングと採用マーケティングの視点から制作をおこなう、それがジーピーオンラインの採用サイト制作です。

コンテンツ企画や社員インタビューなどの取材、ライティング、撮影はもちろん、ブランドコンセプト策定やAI チャットボットの導入、SNS運用代行、映像制作など幅広く承ります。採用サイトの重要な要素となる写真は、撮影のディレクションをアートディレクターが担当することも可能です。

など、これまで当社では多くの企業さまの採用サイトを制作してきました。

また、当社においても、オウンドメディアを活用した採用活動にシフトしました。採用力の強化を目的として「驚きでも感動でもなく“ありがとう”を。」をスローガンにリクルートサイトのリニューアルをおこなった結果、書類通過率約3.9倍を実現し、当社の求める人物像とマッチした応募者の割合が上がっています。

人材獲得競争が激化している現代、変化する求職者ニーズを正確に捉え、オウンドメディアでの最適な情報発信と求職者の共感醸成から、求職者の母集団形成とマッチング精度の向上を支援します。

この記事の著者
けんけん

WRITERけんけん 広報

公務員、社会福祉法人での人事採用経験を活かし、ジーピーオンラインに入社。経験を活かし人事関連を主軸に情報を発信していきます。

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