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会社が評価されるポイントはここ!IR、CSR、CSV、ESG、SDGsについての概要をそれぞれ解説

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企業活動の良し悪しを決める判断材料は数多くあります。よく見られるものの中にIRやCSRがありますが、近年はCSV、ESG、SDGsといった新たな概念が続々と誕生し、よりあらゆる方向から企業活動が評価されるようになっています。 従来の「儲け良ければ全てよし」だけでは社会からの評価が得られにくい時代へと進みつつある中で、何をどう掲げ活動していくことが投資家・消費者といったステークホルダーからも評価されるのか。社会に対する企業の動向は、より細かく鋭く注視されています。

今回は、企業の活動状況や方針を伝える主な項目を取り上げました。それぞれの特徴と、発信する際の注意点について解説していきます。

もくじ

  1. 儲け第一主義は今やご法度?会社を評価する新たな指標
  2. 社会が求めるこれからの企業活動スタンス
  3. 自社の企業活動を伝える5つの項目
    • IR (Investor Relations)
    • CSR (Corporate Social Responsibility)
    • CSV (Creating Shared Value)
    • ESG (Environment / Social / Governance)
    • SDGs (Sustainable Development Goals)
  4. 発信する上で注意すべきポイント
    • IRの場合
    • CSRの場合
    • CSVの場合
    • ESGの場合
    • SDGsの場合
  5. まとめ

儲け第一主義は今やご法度?会社を評価する新たな指標

儲け第一主義は今やご法度?会社を評価する新たな指標

従来の企業活動では、社会の役に立つサービスを提供し、利益を上げることが主に求められていました。
実現している会社は社会から重宝される存在となっていましたが、地球上にある全ての資源がいつまでも望む形で使い続けられるとは限りません。
地球温暖化をはじめとする環境問題が国際会議の場で取り上げられるようになると、企業に対しても次第に「地球上の資源を適切に用いて生産しているか」といった、環境への考えや姿勢も求められるようになっていきました。

そのため、企業活動をするにあたっては環境問題への対策や意識を前提に有していることが是として見られる傾向にあると考えられます。
これまで通り良いサービスを提供して利益を上げることで社会に貢献していても、その裏では環境に大きな負荷を与えていたことがもし発覚したら?恐らくステークホルダーからの追及はこれまで以上に避けられないものになると予想されます。

「儲け良ければ全てよし」だけではいけなくなった理由の一つが、この環境問題にあります。

社会が求めるこれからの企業活動スタンス

社会が求めるこれからの企業活動スタンス

環境に配慮した考えが広まっていくことで、企業活動の良し悪しを判断する要素にも変化が生じました。
「どれだけ利益を上げているか」だけではなくなり、「どれだけ環境に配慮した上で企業活動を行っているか」。つまり、環境にも優しい会社こそ、真に社会を良くしていく存在だとして見られるようになっています。

この流れを受けて、企業は従来の活動方針を見直すことが求められています。あらゆる社会に対しても優しくある企業活動をしていかなければ、社会からマイナスの評価を受けることになってしまうからです。
関わる全てのステークホルダーにとってプラスに評価される活動を組織全体で考え抜き、実践し続けていくことがこれからの時代を生き抜いていく上では欠かせません。

そもそも会社は「社会の公器」であるとの認識が前提として存在しています。
社会からもらった財を転換し、あらゆる層に対して適切に配分・還元をすべからくしてくれることが会社には求められています。そのため、「財の還元装置」としての機能を有しているかどうかも大きなポイントとして注視されるようになっていると考えられます。
これも「儲け良ければ全てよし」だけではいけない理由に繋がっています。

自社の企業活動を伝える5つの項目

ここからはステークホルダーへ向けて発信する上で重要視されている各項目について紹介していきます。

IR(Investor Relations)

IR(Investor Relations)

株主や投資家に対して自社の経営状態や財務状況、業績や今後の見通しなど「投資判断に必要な企業情報」を提供する広報活動のことを指します。
上場企業においては企業活動状況の良し悪しを判断する際にまず見られることが多いのではないでしょうか。
Web上における具体的な活動例としては、決算情報の開示や決算説明会の開催案内、有価証券報告書の掲載などがあります。最近ではそうした定期的に発信が必要な財務情報に加えて、個人投資家に向けた「非財務に関する活動情報」も発信する企業が増えてきています。
主な例としては、企業説明会の開催や工場施設の見学会などがあります。

IRは通常の広報活動とは異なり、ポジティブな情報ばかりではなく、ネガティブな情報も積極的に開示する必要があります。
不測の外的要因によって生じるリスクや事業の展開にあたって想定される懸念などを伝え、株主が不利益を被る機会を回避させることもIRの大事な役目です。

CSR(Corporate Social Responsibility)

CSR(Corporate Social Responsibility)

一般的には「企業の社会的責任」と訳され、IRと並んでWebサイト上で目にすることも多い要素です。国内では2003年頃から欧米の動きを受けて各社が取り組み始めるようになったと言われています(そのため「CSR元年」とも言われています)。
環境保全に関する取り組みを伝えるというイメージを持つ方も多いのではないかと思いますが、実際のところCSRの対象は環境だけではありません。人権擁護や格差の是正、ダイバーシティの推進など、あらゆる内容が課題として存在します。

企業がCSRに取り組む最大の目的は、「社会との信頼性を構築し、企業価値を高めること」にあります。本来は自社の事業を通じて果たされるべき取り組みであるため、慈善活動と混同させないよう注意する必要があります。

取り組みを行う際は、その領域に詳しい外部の専門者と協働していくことが望ましいでしょう。というのも、自社だけでやってしまうと単なるパフォーマンスとして捉えられ、企業イメージの低下に繋がる恐れがあるためです。
社会的課題は社外にも存在しているため、外部とのパートナーシップ協定やオープン・イノベーションの実施も取り組みの一つとして挙げることができます。

CSV(Creating Shared Value)

CSV(Creating Shared Value)

CSRと一文字違いのものですが、その中身はCSRの概念とは大きく異なります。
「共通価値(または共有価値)の創造」と訳され、自社の強みや本業を通じて社会課題の解決を目指し、その結果として新たな事業機会の創造や自社の成長にも繋げることを図ろうとする考え方です。
2011年にアメリカの経営学者であるマイケル・E・ポーターによって提唱されました。

いずれも社会に目を向けた事業活動の展開を行うものですが、CSRは社会の持続性を考えて人権侵害や環境問題に配慮し法令を遵守するといった「守りの活動」として見られています。一方でCSVは社会課題から自社の利益最大化に繋がる活動を考え実行することを図る概念であることから、「攻めの活動」として認識されています。
そのためか、CSRを担当する部署は多くが管理部門に設置されていることがあるのに対し、CSVは各事業部門が担当しているケースも少なくありません。
これまでは企業的価値の追求と社会的価値の追求はトレード・オフの関係であるとの認識が持たれていました。しかし、この概念が誕生したことで「2つの価値は両立した追求が可能である」との考え方が認知されるようになったと言えます。

ESG(Environment / Social / Governance)

ESG(Environment / Social / Governance)

2006年に当時の国連事務総長であったコフィー・アナンが発表した、「責任投資原則(PRI:Principles for Responsible Investment)」に登場する3つの要素です。
持続可能な社会を実現するため、機関投資家が投資先を決める時はE(環境:Environment)・S(社会:Social)・G(ガバナンス:Governance)の要素を考慮するようにと提唱されています。
企業活動を営む上でのリスクや機会を十分に認識し、戦略的に社会的活動へ取り組んでいくための考え方が含まれています。CSRよりも事業性の観点が入っているのが特徴です。

原則に署名した世界の機関投資家は、2019年の時点で2,000以上となっています。世界最大級の投資運用機関であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が2015年に署名して以降、国内においてもESG活動が活発になりました。
最近では「ESG」の観点から、企業の持続的成長や中長期的収益の可能性を予測して投資対象を選定するところも出てきています。従来は売上高や利益などの財務指標を元に投資対象が選定されていましたが、非財務情報であるESGも投資対象として見られる上での重要な情報となってきています。

SDGs(Sustainable Development Goals)

SDGs(Sustainable Development Goals)

2015年9月の国連サミットで採択された新たな国際目標で、「持続可能な開発目標」と訳されています。
「誰一人残さない」をスローガンに17の国際目標を掲げ、その下に169のターゲットと232の指標が設定されているのが特徴です。17の目標へ取り組むにあたり、以下の5つの要素も重視されています。

  1. 普遍性 : 先進国を含む全ての国が行動すること
  2. 包摂性 : 人間の安全保障の理念を反映し、「誰一人取り残さない」こと
  3. 参画型 : 全てのステークホルダーが役割を担うこと
  4. 統合性 : 社会・経済・環境いずれの領域にも取り組むこと
  5. 透明性 : 定期的なフォローアップを行うこと

17の国際目標は「新たな事業機会を生み出すヒント」とも言われています。そのため、SDGsを「与えられた目標」として受け身に捉えるのではなく、「大きなビジネスチャンス」と捉えて積極的に取り組んでもらうことが、世界中の企業には期待されています。
そうした期待から、目標に沿った事業運営を行っている&これから行っていく企業は、投資対象として引き続き投資家から注視されることになるでしょう。
一方、まだ取り組んでいない&これからも取り組むつもりは無いという企業はどうなるのでしょうか。一説には、投資家からの賛同が次第に得られなくなり、最終的には市場からの退場を強いられる(淘汰される)結果になるとも言われています。

発信する上で注意すべきポイント

発信する上で注意すべきポイント

続いて、それぞれの情報を発信する際に注意しておくべきポイントを紹介します。

IRの場合

すべての投資家に対して公平に情報提供を行うことが求められます。一部の投資家にのみ先行して未公開情報を伝えることは、インサイダー取引を招く恐れがあるので注意しましょう。

※インサイダー取引 :
会社内部の情報を知る人間が、重要事実となる情報が公表される前に株式の売買等を行うこと。違法行為として規制されており、違反した場合は厳しい罰則が課せられる。

また、ネガティブ要素の開示も必要ではありますが、何でもかんでも開示しなければならないという訳ではありません。どういった情報を開示することがステークホルダーと企業の双方にとって最善となるのか、戦略的に考えた上で発信することが大切です。

CSRの場合

「地球を模した水晶を支える手」や「新芽を大事に扱っている」といった描写を用いて環境保全を連想させている所も多いのではないかと思います。
しかし、前述したようにCSRの対象は環境問題だけではありません。一部の要素だけがメインの描写となっていると、「環境保全以外の活動はしていないのか」「グリーンウォッシングなのでは?」と受け止められ、実際に行っているその他の活動内容が適切に伝わりにくくなる可能性があります。

※グリーンウォッシング :
環境への配慮をしているように上辺だけの体裁を取り繕い、実際は十分に配慮した活動を行っていない状態のこと。

業種業界によって注力している問題は異なってはきますが、CSRへの取り組みを紹介する際は1つの取り組みに情報が傾倒しないよう留意しましょう。

CSVの場合

CSVの場合

CSRとは異なり、社会問題の解決を目指しつつ自社の利益にも繋げていくことが結果として求められます。そのため、事業を通じて出来ることを確認し、そこからどのような価値が社会に提供できるかを発信することが重要になります。
CSVについて発信している企業の一例として、ネスレ日本があります。

ネスレ日本は、自社と社会が最も深く交わる分野として「栄養」「農村開発」「水」の3つに注力し、社会にコミットメントすることを掲げています。
このように、本業を通じてアプローチできる分野は何かをはじめ、バリューチェーンの見直しによる生産性の改善についての発信も、CSVへの取り組みを紹介する上では大きな要素となります。

※バリューチェーン :
事業活動の中身を機能ごとに分類し、どの部分で自社サービスの付加価値が生み出されているかを分析する手法のこと。

ESGの場合

投資対象として検討される上で注目される要素であるため、投資判断にいたる「根拠」となる情報を明示することが重要になります。明示するにあたって肝となるのが、「G(ガバナンス:Governance)体制がしっかりしているかどうか」です。

社内のガバナンス体制が適当な企業は、E(環境:Environment)もS(社会:Social)もしっかりすることはできないと判断されるため、発信する際には特に注意が必要です。また、断片的な情報では具体的な将来像が伝わらない恐れがあります。
それぞれがどのように関わり合い、結果としてどういったゴールに辿り着くかというストーリー性のある発信が、投資家の理解獲得へ繋がることになります。

SDGsの場合

目標である以上、達成状況についての報告が必要です。
「この目標に取り組みます!」といった宣言だけに終わってしまうと、「あれからどうなったのか?」「とりあえず言ってみただけ?」と疑問に思われ、投資を検討する人やステークホルダーが次第に離れていってしまうことに繋がりかねません。「とりあえず宣言してみた」で終わらせないよう、「今の達成状況はこうです!」とする発信を継続して行うことが重要になります。
また、CSRの場面で登場した「グリーンウォッシング」に倣って、「SDGsウォッシング」という言葉が誕生しています。誇張した表現や曖昧な表現を用いて、事実と乖離した情報を発信しないよう注意しましょう。

まとめ

どの情報も、企業活動がもたらす社会的価値を適切に伝える上では欠かせない要素です。特に、環境に対する企業活動の姿勢はこれまで以上に社会からの視線を厳しく受けるものとなっており、イメージ画像一つ取ってしても、見せ方には細心の注意が必要です。
一度持たれてしまった悪印象を拭うには大きな労力を伴います。情報を発信する際は嘘をつかず、正直に伝えるようにしましょう。

ジーピーオンラインでは、こうした情報発信に関するコンテンツの提案や、ページ制作にも数多く携わってきました。これまでに培ってきたノウハウを元に、どういった情報を載せることが望ましいかといったご提案をさせていただくことも可能です。

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