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ヒューリスティック分析とは?

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このページに訪れる人は「ヒューリスティック分析」に興味を持たれている人が大部分を占めるのではないでしょうか。言葉の意味がわからない初歩の方から、具体的な分析方法を知りたい方、また、サイトのリニューアルを検討中で、まずはこの分析を用いて問題点を探りたい方などさまざまだと思われます。

ヒューリスティック分析はサイト分析の一種です。サイトの分析というと「アクセス解析」や「ユーザーテスト」などを想起される方が多いと思いますが、本ブログではヒューリスティック分析が他のサイト分析とはどう違うのかをご紹介し、ヒューリスティック分析について理解を深めていただこうと考えております。また、具体的な分析方法や課題に触れながら、この分析の内容についても詳しくご紹介していきます。

もくじ

  1. ヒューリスティック分析とは?
  2. 他の分析とヒューリスティック分析
    • アクセス解析とは
    • ユーザーテストとは
  3. 具体的な分析手法① 前提とする条件
    • サイトの目的の設定
    • ターゲットの設定
    • 競合の設定
    • 調査対象ページの設定
  4. 具体的な分析手法② 評価軸を設定して分析する
  5. 課題
  6. まとめ

ヒューリスティック分析とは?

ヒューリスティック分析とは?

ヒューリスティック分析とは簡潔にいうと「分析者の経験則で行う主観的な分析方法」です。知識や経験豊富なWebのエキスパートによって、サイトの構成やナビゲーションの状況、ユーザに対するレポートなどを、分析・評価することによって、自社サイトの改善点を見つけ出すことができます。Webサイトの運用が長くなるにつれて一般ユーザーにとってわかりにくくなってしまったサイトを、私たちWebのエキスパートが、よりよいサイトに変えるために現状の問題点を指摘する分析方法といったほうが分かりやすいかもしれません。

まず、前提条件としてこのヒューリスティック分析は効果検証ツールなどを使った数値的な分析手法ではないということです。「根拠は?」「データは?」などという理系的な突っ込みに反論する方法論としては、あまり有効な手段ではないことを記憶にとどめてお読みください。

また、ヒューリスティック分析は主観的な分析方法であるがゆえに、専門的な知識がなくてもある程度Webに精通した人たちなら自社内で実施することも可能です。ただ、自社で分析された場合、主観的であるが故にどうしても社内目線の偏った内容になってしまいます。そのため、ハードルの高い改善点などはなかなか望む結果が得られないかもしれません。可能な限り、お客様目線で分析がおこなえて、かつ、私たちのようなWebを熟知したエキスパートにおまかせいただいたほうが、精度の高い分析を実現できます。

他の分析とヒューリスティック分析

他の分析とヒューリスティック分析

繰り返しになりますが、ヒューリスティック分析は、Webに熟知した専門家による主観的な分析方法です。アクセス解析のように仮説に基づいて検証を行い、問題点を発見するような分析や、お客様のご意見から問題点を発見するようなユーザーテストのような分析とも異なります。

アクセス解析とは

アクセス解析はユーザー訪問データに基づいて、数値により根拠となるデータを使って改善点を探っていく手法です。自社サイトにどんなユーザーが多いか、目的のユーザーが訪問しているか、そして、どんなサイトから来ていて、そのユーザーが離脱したページはどこかなど、改善しようとするサイトの基本的なデータを導き出すには有効な分析方法です。

ユーザーテストとは

ユーザーテストとはターゲットに近いユーザーがサイトの評価を行い、そのサイトのいいところや悪いところをユーザー目線で評価していく分析方法です。

アクセス解析は、問題となるページがどのページかを見つけ出すには有効な手段ですが、その原因を見出すことには向いていない分析方法です。
実際のユーザーの意見を聞いて分析していくユーザーテストにおいては、分析するサイトの使いづらい点を見つける手法としては優れていますが、その原因と改善方法については答えを導きにくい分析方法となります。

そこで有効となるのが、ヒューリスティック分析です。アクセス解析で導き出された問題点やユーザテストで明らかになった改善点に対して、具体的な改善方法を考えていくにあたってヒュースティック分析は明確な改善点を導きだすことができます。次から具体的な分析手法をご紹介して、この分析によってどんなことが見えてくるのかを説明していきます。

具体的な分析手法① 前提とする条件の設定

具体的な分析手法① 前提とする条件の設定

では、実際にヒューリスティック分析を、どうやって進めていくのか、その手順を解説していきます。まず、分析を行う前に前提とする以下の条件を設定する必要があります。

サイトの目的の設定

「競合他社よりも優れたサイトを作りたい」「Webサイトからの成約率を向上させたい」など、現在各サイトではさまざまな目的が設定されているかと思います。
例えば、ECサイトなら「購入促進」を第一義に考えられるでしょうし、コーポレートサイトなら「企業理解の促進」、採用サイトなら「求人応募の増加」など各サイトごとに明確な目標をもって運営されているケースがほとんどです。
ただ、サイトを運用していくと様々な目的を設定され、あれもこれもと機能が増えていくことで、分かりづらくなるケースも少なくありません。ここではまず、サイトの目的をシンプルにとらえ、目的を達成するためにはどうすればいいかを考えることが重要です。

目的に沿った視点で分析を行っていくと、既存のインターフェイスの使い勝手や改善するポイントが明確にみえてくることがたくさんあります。サイトの目的を明確に確認・設定することでどう改善すればよいのかがわかりやすくなります。

ターゲットの設定

次に、サイトに来てほしい人物像(ターゲット)を特定していきます。
もちろん、具体的にペルソナ(サービス・商品の典型的なユーザー像)を設定いただいても構わないのですが、ここでは、訪問していただきたいユーザーを想定できれば大丈夫です。

たとえば、20代女性にアクセスしてほしいサイトなのに、文字が大きく、立体的なボタンを多様したサイトであれば、自身に向けたサイトだと認識できず、静かに閉じられるようなサイトになってしまいかねません。さらに、若年層のようなスマホサイトに慣れ親しんでいるユーザー層の場合、深い下層ページにいかないと目的の情報を得られないサイトになると、わかりやすさというより、何度もクリックしないといけないというまどろっこしさが印象に残り、そのサイトへの訪問が遠のいてしまうものです。

これはターゲットによってサイトの作り方が異なるからです。ターゲットによって改善するポイントは異なり、ターゲット視点で見たときにどういう作り方にすればよいか自ずと見えてきます。

競合の設定

また、もっとも参考になるのは競合サイトです。
競合サイトは日々試行錯誤を繰り返されているサイトです。優れた点が少なからず必ず見つかります。ただし、同業種であってもターゲットユーザーが異なるサイトについては、参考にしないでください。ターゲット属性の違いで構造が大きく異なることがあるので注意が必要です。

例えばトヨタ。同じ車という商品を扱っているものの、LEXUS車サイトでは富裕層にむけたラグジュアリーさや高級感を中心にサイトを構成されています。対して中低所得者層に向けたトヨタ車サイトでは、便利さや買いやすさを中心につくられており、内容が大きくことなります。この点のみ注意いただいて、競合サイトと比較していきます。競合サイトと比較することで自社サイトの長所と短所が明確にわかってきます。

調査対象ページの設定

最後に調査を対象とするページを選定します。

何百もあるページをすべてを調査するのではなく、目的にそって、要所要所のページを対象にすることで資料作成にかける時間やコストが削減できます。例えば、コーポレートサイトなら、トップ、カテゴリトップ、特長的な下層などを確認すれば、おおよそ全体的な内容を把握できます。目的、ターゲットにそって、基本的な導線を分析してみると、競合と比べて何が優れていて、何が不足しているのかが明確になっていきます。

新規ユーザーを獲得したいにもかかわらず、専門的な話を伝え、他社よりも自社がどう優れているのかばかりを伝えるようなサイトになってしまっていたり、業界第3位のサイトにも関わらず、1位企業と同じ目線でユーザーに訴えかけ、他社と比べて何がすごいのか、何が優れているのかを訴求できてないなど、基本的な導線だけで、サイト全体の改善点が見えてくるものです。

具体的な分析手法② 評価軸を設定して分析する

具体的な分析手法② 評価軸を設定して分析する

前提とする条件を決定して、ようやく本格的に分析を実施します。一般的によく利用されるのは、「ニールセンのユーザビリティ10原則」を参考にチェックリストを作成して評価していく手法です。
必ずしも評価軸をこの原則に従って設定する必要はないのですが、おおよそ、以下の10原則を評価軸にして分析をすすめていけば、大半の問題点はピックアップすることができます。まずはニールセンのユーザビリティ10原則をご紹介します。

ニールセンのユーザビリティ10原則

  • システム状態が視覚的に分かること(Visibility of system status)
  • システムと実世界のマッチ(Match between system and the real world)
  • ユーザ制御と自由度(User control and freedom)
  • 一貫性と標準化(Consistency and standards)
  • エラー防止(Error prevention)
  • 記憶よりも見た目の分かり易さ(Recognition rather than recall)
  • 柔軟性と効率性(Flexibility and efficiency of use)
  • 美しく、最小限のデザイン(Aesthetic and minimalist design)
  • エラー時にユーザが認識、診断、回復が可能(Help users recognize, diagnose, and recover from errors)
  • ヘルプとドキュメント(Help and documentation)

ただ、この原則10項目は、漠然としていて、とらえようによっては項目内容が重複しているケースも少なくありません。実際、何度かテストしていくと、1番にも2番にも該当するようなページはたくさんあります。ですので、簡単なやり方としては、一旦以下のようなグループにわけた簡易な評価軸で評価して、最後に10項目にあてはめるという手順をおすすめします。

  • 学習しやすさ(1,2,3) : よく使われている基本的なデザインルールと異なる点がないかなど
  • 効率性(4,5) : 目的のページにスムーズに移動できるかなど
  • 記憶しやすさ(6,7,8) : よく利用されるサイトのルールとは著しく異なる法則をもちいていないか、特別な表現を使うことで混乱を招いていないかなど
  • 主観的満足度(全般+9,10) : 広告文章ばかりで目的の情報にたどりつくまでに時間がかかる、操作がまどろっこしいなど

まずは簡易な評価軸にそって各分析対象を評価をしていきます。次に課題を明確にしたのち、何番の評価軸に問題があるのかを考えるようにしています。具体的には以下のような項目で資料にまとめいきます。例えば資料請求フォームについてヒューリスティック分析を行ったとすると以下のような分析結果となります。

  • 対象ページ : 資料請求フォーム
  • 課題 : 電話番号入力欄が全角数字で入力した際にエラーが表示される
  • 評価軸 : 9番(エラー時にユーザが認識、診断、回復が可能) に改善点
  • 改善提案 : 全角入力した際に自動半角に変換して、エラーを出さずに入力することで、ストレスのない仕様に変更することを推奨します。

資料請求フォームを分析したとします。経験上、電話番号入力欄でエラーがでた経験が少ないのですが、この分析したサイトではエラーが表示されてしまいます。この場合、上記4項目では、主観的満足度(ストレスがかかる)ページと感じ取ることができます。経験上、全角で入力しようと半角で入力しようとエラーの出ないフォームが大半です。熟知しているユーザーからすると、ほんの少し工夫をするだけで入力ストレスが軽減されると感じます。
つぎに上記課題が出ると、改善提案の内容を考えていきます。この際に評価軸を用います。評価軸にしたがって、改善すべき内容を記載していきます。まずは気になるところに焦点をあて、分析を実施していきます。最後に評価軸にあてはめることで、どうすれば改善できるのかが見えてきます。

課題

ここまでヒューリスティック分析をご紹介してきましたが、一つ注意していただきたいことがあります。
ヒューリスティック分析は気軽さと、低コストで実施できますが、あらぬ方向に向かいやすいという課題を持っています。主観的な意見をもとに分析を行った内容ですので、この課題を改善したからといって、必ずしもいい方向に転ぶとは限りません。
なぜなら、ヒューリスティック分析によってダメだと判定した評価内容の中には、逆にいい効果をもたらしていたということも少なくないからです。

たとえば、媒体は異なりますが、わかりやすい例として2色印刷をご紹介します。発注側からすると低コスト印刷でお金がないときに利用する印刷としてとらえがちですが、実はユーザー視点からすると、おトク感の醸成、デジタルに強くない職人気質の店など、ブランディングの視点からすると有効であるケースも少なくありません。繊細にブランディングされたイメージというのは、ユーザビリティよりも優先する必要があります。ヒューリスティック分析がもらたすものは、使いやすい、わかりやすいインターフェイスです。サイトに訪問したユーザーに優れたユーザー体験をもたらす分析ではないことは心にとどめておいてください。まずはヒューリスティック分析によって、「気づき」を感じていただければ幸いです。

まとめ

弊社では、経験豊富なディレクターが既存サイトや競合サイトを調査し、画面設計を作成していきます。まずはヒューリスティック分析を通じて、気づきを共有させていただきます。その気づきの中から、御社と現状の課題をすり合わせしながら、目標に近づくための最善策をご提案させていただきます。

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