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Web制作における業務委託契約書の作り方と重要ポイント

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こんにちは、ジーピーオンラインのおおしろです!

Webサイト開発を委託する際に、業務委託契約書は必須です。Webサイト開発を委託するうえで、トラブルや損害を受けないために、重要ポイントを押さえた業務委託契約書を作成することが大切です。
しかし、完璧な業務委託契約書を作成するのはなかなか難しいでしょう。

今回はWeb制作における業務委託契約書の作り方と重要ポイントについてご紹介します。

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もくじ

  1. 業務委託契約書を作成すべき理由
  2. 業務委託契約書の重要ポイント
    • 業務内容(業務の範囲)
    • 再委託
    • 納入・検査
    • 瑕疵担保責任
    • 損害賠償責任
    • 支払時期
    • 遅延損害金
  3. 業務委託契約書の作り方
    • 契約書名の記載
    • 契約締結の事実
    • 本件業務の内容
    • 再委託
    • 報告
    • 納入・検査
    • 成果物の納入方法・仕様
    • 瑕疵(かし)担保責任
    • 権利の帰属
    • 保証と第三者の権利侵害
    • 業務委託料
    • 費用
    • 秘密保持義務
    • 損害賠償責任
    • 契約の解除
    • 反社会的勢力の排除
    • 残存条項
    • 裁判管轄
    • 協議方法
  4. まとめ

業務委託契約書を作成すべき理由

業務委託契約書を作成すべき理由

業務委託契約書を作成すべき理由として、クライアント側と制作会社側それぞれに以下のようなトラブルがあります。

クライアント側に生じるトラブル
・ 追加料金が発生する
・ 制作側が行うものと思われる業務を制作側が遂行しない

制作会社側に生じるトラブル
・ 納品後に制作費の振り込みが完了しない
・ 納品後に減額交渉が生じる
・ クライアントの要望に応じて何度も修正作業が発生する
・ クライアント都合の中断で代金の未払いが発生する

以下、詳しく説明していきます。

クライアント側に生じるトラブル

追加料金が発生する

納品物をクライアントが確認すると納品物にミスが発覚したので、制作側に修正を依頼すると、制作側から追加費用を要求されるパターンです。制作側としても、納品した後は追加料金もらう認識でいるために、クライアントと制作側とで認識の違いによるトラブルが生じます。
契約書に、作業の範囲や納品の条件、追加料金がかかる条件を明記していれば、このようなトラブルは防げます。

制作側が行うものと思われる業務を制作側が遂行しない

Webサイトを新規で制作するには、サーバーを用意しなければなりません。そのサーバーの契約を制作側が行うものとクライアントが認識していたが、制作側がサーバー契約業務をやってくれないという事態が発生することもあります。
契約書に、制作側が行う業務範囲・クライアントが制作側に提供するものを明記すれば、このようなトラブルは防げます。

制作会社側に生じるトラブル

納品後に制作費の振り込みが完了しない

制作側からクライアントに納品した後に、制作費をクライアントが期日までに振り込んでいないパターンがあります。実際に、業務委託契約書を作成し、支払いについて詳細な取り決めが記載されていれば、このようなトラブルは防げる可能性が高いです。
また、クライアントが制作費を振り込んでいなくても、業務委託契約書があればクライアント側に支払いの義務が発生するので、クライアントは債務履行を強制されます。

逆に、制作側が納品していないのに、支払い期日だからといってクライアントに支払いを迫っても、クライアントは支払いに応じる必要がありません。契約書の支払い条件に『制作物を納品後にクライアントの確認が終了した時点』などの記載があれば、そもそも支払い条件を制作側が満たしていないからです。

「納品後に減額交渉が生じる

制作側が長い時間と労力をかけてクライアントに納品した後に、クライアントが減額交渉をすることは、業務委託契約を取り決めておくと、減額交渉が無効となります。Webサイト制作において、クライアントがITリテラシーに乏しかったり、制作の経験がなかったりする場合は、減額交渉することがまれにあります。
業務委託契約書に支払額についての記載があれば、減額交渉はできません。

クライアントの要望に応じて何度も修正作業が発生する

Web制作の現場ではよくあるパターンですが、納品後クライアントが度を越えた範囲で修正を制作側に依頼することがあります。修正や納品後の対応についても、業務委託契約で納品後の修正回数を取り決めることで、何度も修正作業が発生することがなくなります。
逆に、クライアントが制作側に修正を依頼しても、制作側が応じないパターンもあります。契約書に制作側が無償で修正しなければならない条件や対応期間などを明記すれば、このようなトラブルは防げます。

クライアント都合の中断で代金の未払いが発生する

これは、Webサイトの制作自体がクライアントの都合で中断され、そこまで行っていた制作分の代金がクライアントからずっと支払いがないまま時間が過ぎていくパターンとなります。
途中までの制作で納品はされていなくても、制作側には工数がかかっています。そのため、その分の請求が発生するよう、業務委託契約書の作成は必須です。

業務委託契約書の重要ポイント

業務委託契約書の重要ポイント

業務委託契約書の重要ポイントは以下の通りです。

  • 業務内容(業務の範囲)
  • 再委託
  • 納入・検査
  • 瑕疵担保責任
  • 権利の帰属
  • 損害賠償責任
  • 支払い時期
  • 遅延損害金

業務の範囲は、どのような作業を依頼するかを記載します。契約の範囲に含まれていない作業をめぐってトラブルになるケースも見られます。
再委託は、二次請けなどの可否を取り決めたものです。
納入・検査は、納品物を検査と納品の検収に関する取り決めです。
瑕疵担保責任は、不具合やバグなどの修正や弁償について制作会社側が負う対応に関する取り決めです。

権利の帰属は、著作権が発注側と制作側のどちらに帰属するかの取り決めです。
損害賠償責任は、Webサイト制作や成果物に関して損害が発生した場合にどれだけの賠償を追うかを決めた取り決めです。
支払い時期はWebサイト制作費の支払い時期を定めた項目、遅延損害金はその支払いが遅れた場合の賠償金です。

なお、業務委託契約書のテンプレートは多くのWebサイトで公開されています。しかし、それをそのまま利用するよりも、サンプルを参考にしつつ自社のオリジナルを作成することで、よりトラブルを回避しやすくなるでしょう。

業務内容(業務の範囲)

業務内容では、制作会社に対して具体的にどのような作業を依頼するかを定義したものです。たとえば、Webサイト制作において、「Webサイトデザイン、画像データ、ソースコード等を制作する。」と記載されているケースだと、サーバーやドメインの契約、Webサイト納品後の公開作業などは業務の範囲外となります。

後から追加で作業が必要になったとしても、契約書の業務内容に記載されていなければ、制作会社に「契約の範囲外なので作業はこちらでできない」と言われてしまうでしょう。そのため、具体的な業務の範囲を決めておくことが重要です。

再委託

再委託は、クライアントから請け負った制作をさらに別の制作会社などに再委託することです。Web制作の現場においてはよくあるケースになります。
契約後、デザインはA社が担当していて、コーディングはB社が担当していたことが判明するようなパターンを避けたい場合は、再委託の取り決めや責任について、記載することが必要です。

納入・検査

納入・検査は納品物を検査してそれに対して問題がないこと、受け取ったことを証明することです。重要なのは検収の方法です。
たとえば、「確認依頼後の○日以内に連絡がない場合は、制作物の内容が承認されたものとする」と記載がされることで、いつまでも検収中で進まない事態を防ぐ対応がとられます。検収もWebサイトの規模によっては時間がかかるので、長めに設定しておくのもよいでしょう。

瑕疵(かし)担保責任

「瑕疵担保責任」は、納品後に不具合やバグが発見された場合、制作会社側で修正や弁償を行うことです。瑕疵担保責任は、民法上では1年以内とされていますが、契約によっては3カ月や半年などと定められるケースもあります。
大規模なWebサイトなどでは、後々バグが発見される可能性が高いので、長めに設定しておくのがよいでしょう。

権利の帰属

権利の帰属については、著作権に関するポイントです。重要なのは、Web制作費が支払われるまで、著作権がクライアントに移転しないようになっている点となります。
多くの場合、制作者側に制作費が支払われるまで、権利が発注側にない状態となるので、注意が必要です。また、著作権は発注側に帰属する記載と、ソースコードの公開についても可否の記載を忘れずに行いましょう。

損害賠償責任

損害賠償責任は契約書に必ず記載があります。制作側の納期遅れや制作されたサイトに不具合が発生したときなどは、発注側が損害を被る場合があるためです。
賠償額については制作料金を限度額とするような記載が多く見られます。具体的な金額についても事前に記載しておくことで、万が一の事態にも対応しやすくなります。

支払時期

Webサイト制作費の支払い時期を定めた項目です。Webサイト制作費の支払いについては、早めに設定されていることが多いです。
発注側の事情で入金のタイミングを定める必要があれば、業務委託契約書に具体的な時期について記載することを忘れないようにしましょう。多くの制作会社では社内で支払時期の取り決めがあるので、それに沿って決めるのが理想的です。

遅延損害金

遅延損害金とは、制作会社側への支払いが遅れた場合、請求される賠償金のことです。重要な点としては、遅延損害金の利率になります。
遅延損害金の利率については、法律で6%/年と定められています。これ以上、発注側に不利な金額となっていないか、業務委託契約書を確認するようにしましょう。

業務委託契約書の作り方

業務委託契約書の作り方

業務委託契約書の作成手順は以下の通りです。

  1. 契約書名の記載
  2. 契約締結の事実
  3. 本件業務の内容
  4. 再委託
  5. 報告
  6. 納入・検査
  7. 成果物の納入方法・仕様
  8. 瑕疵担保責任
  9. 権利の帰属
  10. 保証と第三者の権利侵害
  11. 業務委託料
  12. 費用
  13. 秘密保持義務
  14. 損害賠償責任
  15. 契約の解除
  16. 反社会勢力の排除
  17. 残存条項
  18. 裁判管轄
  19. 協議方法

業務委託契約書の作成は、打ち合わせなどですり合わせた内容を書面に反映させていく作業です。流れとしては、「WEB制作業務委託契約書」などの具体的な契約書名を記載し、契約締結の事実で発注側と受注側が合意したことを記します。
本件業務の内容から協議方法までを記載し、文末に日付、発注側と受注側それぞれの会社名と住所、代表者の署名および捺印をおこない、作成します。

契約書名の記載

まず始めに契約書名を書きます。「業務委託契約書」と記載してもよいのですが、より具体的に記載する場合、「WEBサイト制作業務委託契約書」などとするとよいでしょう。

契約締結の事実

契約当事者の正式名称を記載して、契約締結の事実を書きます。ここでは、企業の名前を正式名称で記載する必要があるので、「株式会社」の前後や、「有限会社」などを忘れないように注意しましょう。

例文としては以下のような文章となります。
「発注側企業名(以下「甲」という)と受注側企業名(以下「乙」という)とは、甲が乙に委託するWebサイト制作業務に関して、次のとおり契約を締結する。」

本件業務の内容

業務内容としては、委託業務の内容を記載します。Web制作であれば、以下のようなものを具体的に記載していきましょう。

  • ホームページ制作
  • Webページ構成
  • デザイン構成
  • SEO対策

上記のように、Webサイト自体の制作業務と、SEO対策のような継続的業務について具体的に記載することが大切です。

再委託

再委託については、制作側との話し合いのなかで「第三者に業務を任せてはならない」となったのであれば、再委託を制限する条項を設けることが必要です。Webサイト制作では、多くの場合再委託が行われます。
しかし、Webサイトにおいて再委託を容認する部分とそうでない部分については、明記しておきましょう。

報告

ここでは、受託者が委託者に業務状況を報告する義務と、メールや書面など報告の手段について記載します。Web制作の現場では、現在どのような進捗状況なのかを把握しておくことが大切であるためです。

Web制作では、受託側の進み具合や発注側の後から追加での指示、依頼が発生したことで遅延が発生し納期に間に合わないケースがあります。事前に進捗についての報告を受けて内容を把握していれば、遅れることも想定してプロジェクトを進めることができるでしょう。

納入・検査

納入や検査については、成果物の納入方法や、納品されたものが委託した仕様通りかチェックする旨を記載します。検査結果の通知方法と期間、検査不合格時に受託者が修正する内容についても記載しましょう。

成果物の納入方法・仕様

成果物の具体的な納入方法と、詳細な仕様について記載します。事前にどのような形で納入されるのが、業務として進めやすいか考えたうえで記載しましょう。また、仕様については細かく記載することで、後々の認識違いを回避できます。

瑕疵担保責任

成果物が納品されて、検査合格後に不備が発見された際の対処方法について記載しましょう。後々、Webサイト上で不具合などが発生した際に、損害賠償請求や修正を行ってもらうことが可能です。

権利の帰属

権利の帰属については、その所有権と知的財産権の所在、権利が移転するタイミングも事前に決めることが重要です。成果物が複数あるケースや大規模な場合はソースコードやデザインなどについて細かく定める必要があります。

保証と第三者の権利侵害

ここでは、成果物自体が第三者の権利を侵害していないことを保証することを記載します。紛争等が生じた場合は、発注側が一切負担しないものと記載することが大切です。

業務委託料

業務委託についての金額、支払い日などを記載します。遅延した際の、遅延損害金についても具体的に記載するようにしましょう。

費用

ここでいう費用は、業務遂行に伴う諸費用についてです。どちらが負担するかについて記載することが重要です。

秘密保持義務

秘密保持義務では、発注側が損失を受けないために、受託者が業務において知りえた情報を第三者に漏らさないようにする義務を明記します。しかし、秘密保持義務の範囲が広すぎて、Webサイト制作に悪影響を与えてしまうケースは避ける必要があります。
したがって、業務を進めていく上で、秘密保持義務の対象にならない情報についても、詳細に記載しておくようにしましょう。

損害賠償責任

発注側と受託者が契約に違反してどちらかに損害を与えた場合の、損害賠償責任について記載します。

契約の解除

発注側が契約を解除できるケースを記載します。あらゆるケースを想定して、こちら側が不利にならないようにすることが大切です。

反社会勢力の排除

制作を進めるうえで、反社会的勢力との関係がないかなどを記載します。

残存条項

契約が終了してからでも、効力が持続することを定めます。Web制作においては、大規模なものだと後から不具合が見つかるケースが多いので、忘れずに記載しましょう。

裁判管轄

万が一裁判になった際、どの裁判所を管轄として定めるかを記載します。

協議方法

契約書に記載されていない内容で、争いが生じた際に、話し合いで解決することについて記載します。

まとめ

Webサイト開発を委託する際は、起こりうるトラブルを回避するために、業務委託契約書の作成が必須です。そのため、自社にとって重要ポイントをしっかり押さえて作成することが大切です。

初めてWebサイト開発を外注する場合は、この記事を参考にしながら業務委託契約書を作成してみてはいかがでしょうか。

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