インバウンドマーケティングとはどんな手法?定義やポイントを紹介

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インバウンドマーケティングとはどんな手法?定義やポイントを紹介

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インバウンドマーケティングとはどんな手法?定義やポイントを紹介

ジーピーオンライン広報のさえです!
インバウンドマーケティングにはどんな手法があるのでしょうか?
マーケティング手法の転換が求められるようになりましたが、実は従来のマーケティング手法との違いをしっかり理解できていないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、インバウンドマーケティングの定義からメリット、手法までご紹介します。
取り組んでいきたいけど何から始めればいいか分からないというご担当者さまはぜひ参考にしてみてください。

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もくじ

  1. インバウンドマーケティングの定義
    • アウトバウンドマーケティングとの違い
    • コンテンツマーケティングの概念との違い
    • インバウンドマーケティングをとりまく環境要因
  2. インバウンドマーケティングのメリット
    • 顧客の信頼と共感を得られる
    • 高い費用対効果が期待できる
    • 顧客データの獲得と分析ができる
  3. 成功するインバウンドマーケティングのポイント
    • 効果の出やすい施策から始める
    • 部署を越えた社内連携
    • 適任者の配置
  4. インバウンドマーケティングの手法3つ
    • コンテンツを作成し見込み顧客と接点をもつ
    • 継続的なコミュニケーションで信頼関係を築く
    • 顧客の満足度を上げてロイヤル化する
  5. まとめ

インバウンドマーケティングの定義

インバウンドマーケティングとは、Webサイトやソーシャルメディアを通じた情報発信を見込み顧客に見つけてもらい、自社のサービスや商品への興味を引き出し、最終的に購買へつなげるマーケティング手法です。

たとえば、靴を製造販売している企業がインバウンドマーケティングを取り入れるとすると、「自分に合った靴の選び方」「靴のお手入れ方法」「外出先で靴底がはがれてしまった時の対処法」などをコンテンツとしてブログやSNSを通して発信していきます。自社の靴がいかに優れているかではなく、あくまでユーザーにとって有益な情報であることを中心に置きます。

すると、「靴 選び方」などで検索したユーザーがそのコンテンツを読み、WebサイトやSNSを訪問します。有益だと判断すればブックマークに追加したり、フォローしたりといったアクションが起こるので、そこでユーザーとの繋がりが生まれます。継続的な接点ができれば、靴を購入するタイミングで思い出してもらえる可能性が高まり、最終的に購買へつながると、施策は成功といえます。

アウトバウンドマーケティングとの違い

インバウンドマーケティングが顧客に見つけてもらう、いわゆる「プル型」の手法であるのに対し、アウトバウンドマーケティングは企業側からターゲットに対してアプローチしていく「プッシュ型」の手法です。

具体的には、テレアポ、CM、広告などが挙げられ、ターゲットとして指定されたユーザーは、その人の購買意欲の有無に関わらず情報を受け取ることになります。そのため、ニーズのないユーザーからはマイナスイメージを持たれるリスクがあります。
上記のように、ユーザー主導で情報に接することができるか、企業主導で情報に接することになるかが大きな違いとなります。

アウトバウンドマーケティングとの違い

インバウンドマーケティングと似た言葉で「コンテンツマーケティング」がありますが、概念に違いがあります。
インバウンドマーケティングではユーザーとの交流を通して購買、ファン化するまでの一連の「過程」に着目しています。
コンテンツマーケティングは、インバウンドマーケティングの中でもコンテンツを用いて顧客に商品やサービスに対する理解を促したり、ロイヤル顧客へと育成したりすることで収益を伸ばしていきます。そのため、自ずと品質の高いコンテンツが求められます。

インバウンドマーケティングをとりまく環境要因

インバウンドマーケティングという概念が広まった理由として、下記のような環境要因が挙げられます。

  • 情報過多
  • インターネットの普及
  • スマートフォンの普及

情報過多

新聞や雑誌、ラジオ、テレビなどからしか情報を得られなかった時代から一変し、現代では膨大な情報に触れながら生活しています。発信者が増えたことで、検索エンジンやSNSで関連するキーワードを打ち込めば、無数の情報がヒットするようになり、ただ発信するだけではメッセージは届かなくなりました。そのため、伝えたい人へ届くやり方へと手法の転換が求められています。

インターネットの普及

総務省が公開している令和2年版インターネット利用状況によると、「2019年のインターネット利用率(個人)は89.8%」となっており、ネットの利用者が9割に上っています。
ネットの使用が日常化し、自ら検索して知りたい情報にアクセスするユーザーが増加しています。これは個人に限らず、BtoBサイト調査2021の結果からも、「製品・サービスの購入のために最もよく参考にする情報源は企業Webサイト」であるとされており、効果はBtoCよりBtoBの方が高いとされています。こうした状況から、自社製品やサービスを知ってもらうきっかけを、検索行動の過程につくる必要性が増してきています。

スマートフォンの普及

上記で紹介した総務省の調査結果では、「45の都道府県でスマートフォンでの利用率が50%を超えている」ということも報告されています。スマートフォンで閲覧する情報はパーソナライズ性が高く、自分の興味のあるテーマや似た考え方の発信者からの情報を受け取りやすくなっています。こうした状況からも、企業はますます「顧客がほしいと思っている情報は何か、どういうアプローチが適切か」とユーザー目線が求められるようになっています。

インバウンドマーケティングのメリット

インバウンドマーケティングのメリット

インバウンドマーケティングのメリットについて、ここでは下記3点に分けてご紹介します。

  • 顧客の信頼と共感を得られる
  • 高い費用対効果が期待できる
  • 顧客データの獲得と分析ができる

顧客の信頼と共感を得られる

顧客目線でプロセスを考えてアプローチしていくため、適格にニーズを捉えることができれば多くの共感を得ることができます。さらに、有益な情報の発信を継続することで「悩みを理解してくれている」「ほしい情報を発信してくれている」といった認識を持ってもらうことができ、信頼を得ることができます。
日常的に接点をもっていれば、購買意欲が生まれた際に自社の商品やサービスを想起してもらえる可能性が高くなります。即決とはいかなくても、まずは候補のひとつとして入り込むことができます。

高い費用対効果が期待できる

テレビCMや広告などは、配信期間中しかほとんど効果が持続しないため継続した投下が必要となり、ランニングコストが発生します。一方、インバウンドマーケティングの施策として発信するコンテンツは、古くなった情報の入れ替えは必要ですが、一度制作すれば基本的に継続した費用は発生しません。SNSの運用費についても、マス広告を打つよりはるかに低い費用で運用することが可能です。加えて、運用を続ければ続けるほどファンが増え、アカウントがもつ影響力も増していくので費用対効果の向上も期待できます。

顧客データの獲得と分析ができる

自社コンテンツに訪れるユーザーが増えれば、それだけ多くのデータを得られます。Googleアナリティクスなどを使用して、どのコンテンツが読まれているか、離脱しているページはどれか、サイト内検索に入力されるキーワードは何かなどを分析してくことで次の戦略に役立てることができます。会員登録などを促すことができている場合、顧客の詳細な情報を手にすることも可能です。SNSでも同様に、シェアされやすい投稿を見極めるだけななく、フォロワーの属性とターゲット像に乖離がないかを見直すことも可能です。

成功するインバウンドマーケティングのポイント

インバウンドマーケティングにはプッシュ型の手法のように即効性はありません。
長期戦を勝ち抜くために、成功のポイントを3つご紹介します。

  • 効果の出やすい施策から始める
  • 部署を越えた社内連携
  • 適任者の配置

効果の出やすい施策から始める

インバウンドマーケティングの施策の多くは、半年や1年後に効果が表れます。
最初の数ヶ月は「本当に成功するのだろうか…」と不安になりがちで、社内で肩身の狭い思いをする担当者も多くいることと思います。
そこで、開始初期は比較的早く効果が出るものを選んで取り組むのがおすすめです。たとえば、検索ボリュームの比較的小さめのキーワードであれば、ブログを1記事書くだけで検索結果上位を狙うことができます。いきなりバスることを期待せず、小さくても起こした行動による変化を実感して、長期戦のモチベーションを維持していきましょう。

部署を越えた社内連携

施策を成功させる第一歩は、顧客に寄り添うことです。ターゲット像を明確にするためにも、マーケティングチームだけで完結させることなくさまざまな部署と連携することが求められます。特に、既存顧客の情報が集約されている営業部署との連携は必須です。戦略立案時だけでなく、打った施策で訪れた顧客の成約率はどうか、ロイヤル化は見込めそうかなど現場の声を取り入れることで精度を上げていきましょう。
また、コンテンツを制作するにあたってテーマに詳しい人に協力を仰ぐ機会もよく発生します。社内に協力者や理解者が増えれば増えるほどインバウンドマーケティングの活動はしやすくなります。全社一丸となって取り組む姿勢を目指しましょう。

適任者の配置

見込み顧客からの興味喚起、育成、顧客化、ファン化というプロセスをたどるインバウンドマーケティングには、さまざまな知識が必要になります。マーケティング思考、リサーチ力、WebやSNSの知識、企画力、ライティング能力、解析スキル、自社製品・サービスへの理解度など、「コンテンツ運用」と聞いた時に想像できる以上の幅広い能力が試されます。そのため、人選は慎重におこないましょう。上記のような業務をおこなえる人材を、負荷が集中しないように複数人体制にするなどの業務調整をする必要があります。メンバー全員が兼任だとアクションも後手にまわりがちなので、社内リソースの調整ができるのであれば専任を置くのが理想です。

インバウンドマーケティングの手法3つ

インバウンドマーケティングの手法3つ

インバウンドマーケティングの手法について、今回はプロセスを3つに分けて各フェーズで取るべき手法をご紹介します。

  • コンテンツを作成し見込み顧客と接点をもつ
  • 継続的なコミュニケーションで信頼関係を築く
  • 顧客の満足度を上げてロイヤル化する

コンテンツを作成し見込み顧客と接点をもつ

まずは認知を広げて見込み顧客を増やしていきます。
このフェーズで取られる一般的な手法は、自社ブログやSNSアカウントの立ち上げです。
既存顧客へのヒアリングを通して初期に感じていた懸念や課題を吸い上げるほか、ターゲットをペルソナまで落とし込み、カスタマージャーニーを作成してテーマを策定します。
ブログであればSEOの基本をおさえながらライティングをおこない、SNSであれば媒体に併せてハッシュタグやキーワードを盛り込みながら投稿を作成し、公開します。

継続的なコミュニケーションで信頼関係を築く

コンテンツは1つを公開して終わりにせず、スケジュールを作成して定期的に公開していきましょう。ユーザーが抱える課題の周辺には、付随してくる疑問や課題があります。そこも拾ってカバーすることで継続的な関係を築いていくことができます。
さらに、顧客のフェーズは認知から調査、比較・検討へと移行していきます。フェーズが変われば必要となる情報も変わってきます。今度は調査や比較・検討に役立つ自社製品・サービスの独自性の紹介やサービスにかける想いなどを伝えていきます。そうすることで顧客の意思決定を促すことが可能となります。

顧客の満足度を上げてロイヤル化する

インバウンドマーケティングで重要視されるのはプロセスです。そこには購入後のフォローも含まれます。顧客には1度購入してもらえばよいわけではなく、リピートや単価の向上を狙っていきます。顧客の課題を解決した製品・サービスのオプションを紹介したり、メルマガなどでニーズに合った有益な情報を提供したりすることで顧客をさらに育成していきましょう。また、口コミや友人への紹介、シェアしやすい仕組みづくりをおこなうことで、新規顧客獲得の費用対効果も高められます。

まとめ

インバウンドマーケティングは顧客から見つけてもらい、購買、ファン化までつなげていく手法です。そのため、コンテンツには高い品質が求められ、即効性はなく地道な作業が必要となります。しかし、一連のプロセスが軌道に乗れば、プッシュ型の手法では実現できないほど費用対効果は高くなります。
これまでの営業手法を変えたいと本気でお考えの方は、インバウンドマーケティングの仕組みをしっかり理解して、ぜひ取り組んでみてください。

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この記事の著者
さえ

WRITERさえ Webマーケーター

制作会社で営業・Web広告運用を経験したのち、2019年にジーピーオンライン入社。SEOやアクセス解析を中心に知識やノウハウを発信していきます。

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